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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2008年05月31日

J2第17節 横浜FC×山形@ニッパ球

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終わってみれば3点差のゲーム。しかし内容から見ると、決してそこまでの差はなかったはず。キーになったのは監督の采配で、そこに迷いが出た方のチームが結果的に敗れる格好となりました。前半はスリッピーなピッチの影響もあってお互いにセーフティな入り方をする中、「前に行く勇気と形がなかった」(横浜FC・都並敏史監督)ホームチームが徐々に押し込まれ、14分には左右に揺さ振られるとマークがずれ、最後は財前のクロスを長谷川が頭で流し込み、アウェイの山形が先制します。前にボールが収まらず、頼みのアンデルソンも封じられると、都並監督は右SHの須藤とボランチの山田を入れ替え、ワイドに活路を見い出しますが効果薄。逆に山形はリチェーリの負傷でFWに入った北村が交替後2分で追加点。この前後、「前節動き過ぎたので采配を躊躇した」ことを会見で明かした都並監督。これで2点の差が付きました。しかし、後半に入って先に監督采配が冴えたのは横浜FC。開始からカズと難波を投入し、中盤をダイヤモンドに変更すると「相手の中盤の形が変わったことで受けてしまった」(山形・小林伸二監督)山形が逆に押し込まれる展開に。48分には難波、59分には山田が共に三浦淳宏からのCKを頭で合わせ、あっという間にスコアを振り出しに戻します。さて、流れを完全に明け渡した小林監督は短い間に3回の決断を実行。まず「左側から圧力があったので」右SHの財前とFWの北村を入れ替え、さらに財前をベンチへ下げてFWに宮崎を投入。そしてFWの宮崎と右SHの北村をスイッチ。一見ややこしいこの策でしたが、しかしながら奏功し「15分経った時点で落ち着けた」ことで、再び主導権を奪い返しました。そして迎えた72分、宮沢の突破を起点に始まった形から長谷川のシュートを宮崎が詰めて勝ち越しに成功。池元を送り込み前掛かってきた相手を尻目に、79分には佐藤が右サイドでDF2人をぶち抜き、豪快なJ初ゴールでダメ押し。3分後には宮沢のCKを石井がこちらもJ初ゴールとなるヘディングで突き刺し、これで打ち止め。山形が今シーズン初の3連勝で、上位を確実にその視野へと捉えました。紙一重のゲームでした。勝敗の分岐点は後半劣勢だった山形が流れを引き戻したことだったと思いますが、小林監督もそれには3回ものマイナーチェンジを要しているわけです。両者最大の違いは、立ち戻れるベースでしょうか。山形は人が変わってもポジションが変わっても、チームのベースは4-4-2で高い位置から積極的にプレスすると。象徴的だったのは終了間際、長谷川がスライディングでDFのフィードをタッチに出したシーン。3点リードしながらFWが献身的に追い回し、さらにその後方も連動してブロックを形成していました。翻って横浜FCは池元が投入された後の混乱。彼がトップ下に近い位置で起用されると、リードを許した状態なので前掛かるのは当然ながら、中盤でのフィルターが一気に剥がれ、致命的な4点目を許してしまいました。「前節の大敗を受けて所々に僕の弱気が出てしまった。自分の采配が裏目に出た」とは都並監督。3連敗を喫した横浜FCは確固たるベースを構築できないと、今後も厳しい戦いが続くかもしれません。写真の人がいなかったのも痛かったですね。  AD土屋




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