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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2008年05月17日

J1第13節 川崎×大宮@等々力

foot!
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当たり前ですがフットボールは90分を45分と45分に区切って戦うスポーツです。今日のゲームは、それがいかに大きな意味を持つかが如実に現れる結果となりました。2005年昇格組同士の一戦。ケガ人や出場停止で若干メンバー構成に苦慮した印象の両チームでしたが、意外だったのは大宮の布陣。デニスマルケスとFWに並んだのは藤本。吉原と森田をベンチに置いてスタートします。前半はこれが裏目に。「本当にコンパクトにパスワークをすべて消された」(大宮・樋口靖洋監督)大宮が前半最後に放ったシュートは8分に記録されたもの。ペナルティエリアにもほとんど近付けないままに時間が経過します。対する川崎は菊地のケガで中村、谷口をボランチに配し、大橋をトップ下に起用。中村はいつもより低い位置からのゲームメイクを試みますが、らしくないミスが目立ちリズムを生み出せません。それでも個の力はやはり強力。35分には大橋が上げたクロスをチョンテセが粘って再び中央へ送り、オウンゴールを誘発。続けて43分、大宮のパスミスを見逃さなかったジュニーニョがそのままGKまでかわしてゴールを陥れ、2点のリードを得て最初の45分を終えました。ほとんどいい時間帯を作れないままに迎えたハーフタイム。樋口監督は「デニスマルケスが下がった後のスペースに飛び出す部分を活性化しようと」小林大悟と金澤を下げ、吉原と土岐田を投入します。これで裏へ抜ける吉原を使うという、一つの共通認識を得た大宮が50分過ぎから一気に攻勢へ。53分にはオフサイド気味ながらラインの裏へ抜け出した土岐田が「内股なんで一番信用できるアウトサイドで」川島を破るJリーグ初ゴールを挙げ、1点差に。その後も「1点失点してしまった状況で受けて立つ形でバタバタしてしまった」(川崎・高畠勉監督)川崎の守備陣は、2人の投入を機に流動的にポジションを入れ替え始めた大宮の攻撃陣を捕まえ切れません。すると75分、左サイドで吉原からボールを受けたデニスマルケスがドリブルを開始。数人に囲まれた状況を強引に打開すると、絶妙なタイミングで転がしたシュートは左スミに吸い込まれ、試合は同点。これでどちらにも勝ち点3を奪うチャンスが生まれます。しかしもはや流れはアウェイチームにありました。終了間際の87分。5分前に送り込まれた森田が自陣でファウルをもらうと、近くにいた小林慶行は素早くリスタート。ただキックの行方は周囲の味方ではなく60m近く前方のゴール。「アイデアはいつも持っていたが決まらないと思った」超ロングシュートはスタジアムの時間を静止させ、そして川島の頭上を破り、祈りをこめた大宮サポーター側のゴールネットを揺らします。2‐3、逆転。劣勢の45分を費やし、攻勢の45分を得た大宮が1点だけ多く奪って、貴重な勝ち点3を持ち帰る格好となりました。決勝スーパーゴールを決めた小林慶行は「フロンターレ相手に2点ビハインドから引っ繰り返すなんて、今までの大宮からは考えられなかった」と語ることでチームの成長を表現。確かに前半のパフォーマンスからは想像もできなかった逆転劇でしたが、選手交替で指針を示し直した樋口監督の思い切った采配が見事奏功した、ある意味では必然とも言える勝敗の帰結だったかもしれません。  AD土屋




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