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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2008年04月26日

J1第8節 川崎×柏@等々力

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事情は異なれど、注目を集める格好となった川崎と柏。両チームにとって絶対に負けたくない理由が存在する、非常に特殊な状況下での一戦はフットボールの持つ不思議な力を改めて我々に思い知らせてくれました。序盤は共に裏へのボールを多用する展開。その中で、ルーキーの菊地とダブルボランチを組んだ中村が積極的にミドルを狙う姿勢を示します。しかし26分、ポポが左サイドを切り崩し中へ。スリッピーなピッチにDFのクリアが小さくなると、拾ったアレックスのシュートは左スミに吸い込まれ、柏が先制。さらに40分には、中央でボールをカットした小林がそのまま右足を振り抜くとクロスバーの下を叩いてゴール。前半で2点の差がつきました。手痛いビハインドを負った川崎は「個人個人が自分が自分が、という意識」(中村)の影響か、連携で崩すシーンが少なく、ボールは回るもののなかなかエリア内に侵入できません。トップ下に入った谷口とツートップも呼吸が合わないまま45分が経過してしまいました。迎えたハーフタイム、今日から正式に監督へ昇格した高畠勉監督は「このままでいいのか、という強い喝」(中村)を入れ、「逆転して勝つぞ」とチームを送り出します。後半開始からやや押し気味にゲームを支配し始めた川崎、それでも柏の守備ブロックに穴を開けるには至りません。すると61分、「後半の立ち上がりはウチのリズム」と感じた高畠監督はチョンテセと菊地を下げ、黒津と大橋を投入して勝負に出ます。ここがゲームの分岐点になりました。「大橋がかなり高い位置にポジションをとってきたのに対処できず、徐々にDFラインが下がってしまった」(柏・石崎信弘監督)柏を尻目に押し込み続ける川崎。そして67分、ジュニーニョが黒津との息の合ったワンツーからこの日初めてエリア内へ。たまらず古賀が倒してPK獲得。自ら沈めて1点を返します。4分後、大橋が蹴ったCKのこぼれ球。中村から横パスを受けた森の選択は25m近いミドル。ワンバウンドで加速したボールが左スミへ。同点。この時点でもはや川崎サポーターはこの後の結果を確信したことでしょう。そしてその時は85分、またもや中村からのパスを受け、井川がまだゴールまで30m以上はある地点から強烈なシュート。懸命に南が弾くと、そこにいたのはボランチにポジションを移していた谷口。3‐2、逆転!神掛かったようなムードと、熱く冷静にチームを操った高畠新監督の采配が呼んだ大逆転劇で、川崎がリーグ戦4試合ぶりの勝利を「志半ばに静養されている関塚監督に」(高畠監督)贈る結果となりました。やはり試合前から、サポーターも関塚監督に捧げる横断幕を出したり、ビジョンで映像が流れたり、社長が事情説明したりと、特別な感じはあったんです。中村が語った「自分たちが勝利することで関塚監督を安心させたいという強い気持ち」は誰しもが感じていただろうし、それが前半の気負いになったことも間違いないでしょう。でも彼らはハーフタイムを境に、新監督の決意と決断を得て見事に勝ち点3をもぎ取りました。「いいスタートが切れた」(寺田)新生川崎。本当の意味でようやく今日開幕を迎えた優勝候補は、リーグ戦の主役に返り咲いたことを高らかに宣言しました。 AD土屋




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