シーズンオフには的確な補強を敢行。辛酸を舐めた3年間を経て、昇格争いという明確な目標を掲げた今季の草津。しかし、2連敗を喫し14位とスタートダッシュで完全につまづきました。今日の相手は横浜FC。2連勝と対照的に好調な難敵ですが、このゲーム次第では様々な事態の紛糾も予想されるため、早くも背水の陣で臨む一戦に、前節のスタメンから3人を入れ替えた植木繁晴監督は、「島田が自由に動く4ー3ー3」にシステムも変更してきました。これによって中盤より前の選手が流動的に動くことで「狙い所が掴めなかった」(横浜FC・都並敏史監督)相手に対してボールは圧倒的に支配します。ただ、スペースがなかったことを差し引いても、なかなかDFラインを混乱させるようなプレーが少なく、"回させられてる感"が否めないまま時計の針は進んでいく展開。島田も決定機を演出するには至りません。横浜FCは1トップに入ったアンデルソンが、「ポストプレーをさせたくないのでクサビにはタイトに寄せた」(植木監督)草津DFの前に沈黙。カウンターも繰り出せず、シュートもほとんどない状態に。頼みの三浦淳が繰り出すセットプレーも脅威にはなるもののゴールへは結び付かず、スコアレスで前半を折り返します。そして迎えた59分には草津にこのゲーム最大のチャンスが。植木監督が「ディフェンスで貢献できないんだから攻撃で貢献しろ」と言って起用した左SB寺田のクロスに、後藤が飛び込みシュート。しかしボールは左ポストを直撃し、スコアは動きません。劣勢の都並監督はこのピンチの直後にFWの長谷川を下げ、CBの戸川を投入。左SBだった三浦淳をトップ下に据える大幅なポジションチェンジを見せましたが、これは攻撃的にというよりは守備を固める布陣。さらに疲れの見えたボランチの須藤を根占にスイッチし、最悪ドローもやむなしと取れる策に出ました。草津は高さのある氏原を送り込み、攻勢を強める意志は窺えましたが、なかなかシュートまで持ち込めずに時間が経過。88分には島田が絶妙のCKをニアに蹴り込むも、藤井のヘディングはあさっての方向へ。結局、「アウェイでの勝ち点1は評価したい」(都並監督)「勝ち点1は半歩前進かな」(植木監督)と共にある程度納得ずくのスコアレスドローとなりました。一言で表現するなら"響かない試合"って感じですかね。両チームとも慎重で、スリリングなシーンは数える程。なんと横浜FCのスタメン平均年齢より若い26歳の飯田淳平主審も、流すプレーが多過ぎてゲームにメリハリがなかった印象です。終了のホイッスルが吹かれると、降りしきる雨の中をスタジアムに駆け付けた2868人の大半がリアクションに困っていたのが象徴的な、何とも言えない90分間でした。写真はザスパミニシール。400円で45種類90枚のシールが封入。超お得です。　　AD土屋