依然と穏やかな気候の市原臨海での第2試合は、『赤い彗星』東福岡と『がばい』佐賀北の北九州対決。東福岡は『赤い彗星』なんて言われてるんすね。『赤い彗星』って言われると、僕らの世代が思い浮かべるのはあのアニメキャラしかいませんが…。東福岡は、2回戦では出場の無かった21番MF皿谷がスタメン復帰。練習試合などでお互いを知り尽くしていることもあってか試合は慎重なスタートでした。あまり情報の無かった佐賀北がどんなサッカーを展開するのか楽しみにしていた矢先、佐賀北に悪夢が。攻撃の中心で2年生FW七田が前半8分で負傷し交代。佐賀北は、いきなり攻撃の核を失ってしまいます。展開力に優る東福岡は、この試合も10番井上が組織的な攻撃を指揮し攻め込む時間帯が多くなります。すると前半17分、右サイド皿谷からのクロスを東福岡のスタメンで唯一の2年生17番FW横山がボレーで決め東福岡が先制。東福岡は、本来CBの4番串間がDFラインの少し前にポジションをとり、守備の時は相手の攻撃の芽を摘み、攻撃時にはオーバーラップして攻撃の起点になったりと、とても利いていました。そして1-0で折り返し後半が始まって8分後、この試合のハイライト的な出来事が起こります。東福岡の要、10番井上が累積2枚目のイエローをもらってしまい勝っても次戦の欠場が決定。これには勝っていた東福岡ベンチも静まり返ります。その後、切りかえた東福岡は14、17分と立て続けにCKから得点を挙げ3-0と圧勝ムードに。しかし、そのムードも台無しにしてしまう出来事が再び…。後半35分、井上がこの試合2枚目のイエローで退場に。まぁちょっと微妙な判定でしたが、その後の佐賀北も1人少なくなった相手に1点を返すのが精一杯。試合は何とも言えない後味を残し3-1で東福岡が勝ち9年ぶりのベスト8進出。佐賀北は控え選手のほとんどが1、2年生で今後に期待のできるチームです。勝った東福岡は、準々決勝で流経大柏と対戦。共にテクニックのある選手が多く攻撃的なチーム。東福岡の井上は、誰が見ても才能のある選手だとわかるくらいの選手だけに次戦の出場停止が悔やまれます。さて、これでベスト8が出揃いました。遠野（岩手）×高川学園（山口）、藤枝東（静岡）×三鷹（東京B）、流通経済大柏（千葉）×東福岡（福岡）、津工業（三重）×広島皆実（広島）という準々決勝に。これからさらに面白くなりそうです。　　　石神