今大会の名物にもなりそうな冷たい風がやや強まる中の柏の葉での第2試合は、2回戦の中でも屈指の好カード、共に全国優勝の経験のある東福岡と野洲が早くも激突。東福岡は、1回戦で2得点1アシストと活躍した21番MF皿谷がベンチからのスタート。対する野洲のスタメンは、なんと11人中9人が2年生。試合序盤は、体格に優る東福岡が正確な技術と広い視野を持つ絶対的ゲームメーカーの10番MF井上とスピードのある7番FW深町を中心に野洲の3バックのサイドの空いたスペースを突く得意のサイド攻撃で攻め込み、一方の野洲は、小柄な7番MF藤野のドリブルと10番FW坂本のポストプレーを軸に細かいパスと個人技で打開を謀るもなかなかゴールに近づけません。両チームともテクニックのある選手が多く、お互いが持ち味を出し合う攻撃的な姿勢と両GKの好守もあり、かなり見応えのある攻防でしたが両チーム共に決定機を生かせず0-0のまま前半は終了。後半に入っても展開は変わらず。東福岡の前線の選手が前に残っていた影響もあってか中盤が少し間延びしスペースができ、決定的なパスを狙いすぎパスミスがやや多くなるも、お互い攻める姿勢は変わらず、まさに一進一退。試合が動いたのは東福岡の選手交代の後でした。11番MF西山に代えて8番MF山田を入れ、10番井上をトップの位置に上げた東福岡は後半17分、その交代出場の8番MF山田の左サイドからのクラウンダーのクロスに高い位置に上がっていた10番井上が走り込み東福岡が先制。選手交代の采配が見事に的中し、ついに均衡が崩れます。その後も、相変わらずスピード＆個人技を主体に攻め込む野洲を凌いでカウンターの東福岡という展開。小柄な選手の多かった野洲は、ここぞと言う時のパワー不足もあり、試合は1-0のまま終了し東福岡が3回戦に勝ち上がりました。1-0というロースコアでの決着になりましたが、両チーム共に最後まで自分達のスタイルを貫き通した好ゲームでした。今大会の野洲は、今後を見据えた若いチームなので、来年はセクシー度をアップしたチームになってこの全国の舞台に戻ってきてくれるでしょう。振り返って見ると、今日の観た2試合で勝ったチームは、共に交代出場した選手達が活躍したんですねぇ。層の厚さを感じます。しかし今日も寒かったっす。　 石神