室蘭大谷は宮澤裕樹、境は丸谷拓也、両チームのキャプテンであり、それぞれ札幌、広島とJクラブへの入団が内定しているUー18代表ストライカー対決として注目を集めたこのゲーム。しかし残念ながら丸谷は大会前に見舞われた骨折の影響で欠場となってしまいました。まず試合が始まってすぐに目に付いたのは境の7番岡本陽平(3年)。4バックのやや前あたりに位置取り、「何度かやったことはあるが、ここ2、3日迷って決めた」(境・廣川雄一監督)マンマークで宮澤を潰しにかかります。前半はこれが奏功し、膠着状態に。28分にはショートパスを連続で繋がれるとエリア内で宮澤を倒してPKを献上しますが、GK斉藤滝馬(3年)がその宮澤のキックをストップ。こぼれに反応した相手シュートも弾き出し、窮地を脱します。スコアは動かず最初の40分が終了しました。後半は一転して境ペース。41分には相手のミスパスを拾った遠藤優介(2年)がフリーで抜け出しますが、タイミングを逸してフィニッシュまで行けず。52分には遠藤のスルーパスを受けた右SB鷲見勇太(3年)がわずかに逸れるも室蘭大谷ゴールを急襲。56分には1トップで奮闘した住田貴彦(2年)が、ドリブルからGKまでかわしながらもコントロールを誤りシュートが打てずと、再三決定機を創り出しますが、肝心の得点が生まれません。対する室蘭大谷はなんと後半のシュートはゼロ。共に決め手を欠いたゲームは結局スコアレスドロー。等々力会場は再びPK戦にもつれ込みました。共に2人ずつ決め、迎えた3人目は先攻の室蘭大谷が左ポストにぶつけます。すると後攻の境もクロスバーにぶつけてお付き合い。4人目、室蘭大谷はゴールして境は枠外へ。そして決めれば勝利の室蘭5人目は「4年前の選手権、滝川二戦でお兄ちゃんがPKを外した」(室蘭大谷・加藤英治監督)西山峻太(3年)。弟は冷静かつ大胆に中央へと流し込み、室蘭大谷が「北海道の皆さんに正月TVで見てもらえる」(加藤監督)結果を得ることとなりました。境は精神的支柱でもある丸谷を欠きながら、「残りの3年生9人がしっかり盛り立ててよくやってくれた」と廣川監督も認めたように健闘したと思います。それだけに惜しまれるのは後半に積み上げられた逸機。試合内容ではわずかながら分があった境は、昨年度と同じくPK戦で涙を飲むこととなりました。さて、これで2007年のエントリー記事も終了。今日の4本も含めて453本ものご愛読ありがとうございました。来年も明日から1本1本積み上げて参りますので、宜しくお願い致します。では皆様、よいお年を〜☆　 　AD土屋