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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2007年11月24日

J1第32節 FC東京×大宮@味スタ

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第2次原政権下でのホーム最終戦は、残留争い真っ只中の大宮が相手。「今シーズン最後の味スタで勝ちたいという気持ちは確かにあった」と原監督、「自力で自動降格圏を脱出できる最後のチャンス」と佐久間監督、お互いゲームに対するモチベーションの種類は違えど、選手、チームスタッフ、そしてサポーターにとっても今日は"絶対に負けたくない試合"になりました。そんなお互いの気持ちが作用してか、ゲームはスタートからかなり動きの少ない展開に。特に東京は1つ1つのプレーに連動性を欠き、なかなか攻撃の形ができず、負傷明けで10節以来のスタメンとなった馬場も、ボールにこそ絡むものの周囲との呼吸が合わずにチャンスを創れません。逆に試合が膠着するのは大宮にとって好都合。無理に前へと出ていくことなく、キッチリ3ラインをセットすることを優先。それでも小林大悟のセットプレーやスルーパスから何度かゴールへ迫るなど、前半は「正直言って一進一退だったがゲームプラン通り。0対0でOK」(佐久間監督)という大宮の流れで推移しました。しかし後半に入ると早々にゴールが生まれます。47分、徳永が出したパスを梶山がヒールでワンタッチスルーパス、これを石川が右足で思い切り叩き、ボールはネットに到達。ホームFC東京が先制しました。負けることだけは避けたい大宮、佐久間監督もゴールを奪うための「アタッキングシステムを考えていた所」で東京にミスが起こります。自陣で今季初出場のCB八田がもたつく所にプレスをかけたのは吉原。ボールを奪うとそのまま右サイドを独走し中へ。待っていた主将の藤本が冷静に流し込み、たった2分で試合は振り出しに戻りました。2つのゴールからもわかるように、後半の開始から15分くらいは双方にチャンスが訪れ、最初の45分間分も合わせたかのようなアグレッシブさを披露します。そして両ベンチの動きも活発に。原監督は58分に馬場を平山に替えて4ー5ー1から4ー4ー2へ。さらに64分には足がつった八田と伊野波をスイッチします。対する佐久間監督も64分にFWの吉原を下げ、「CB2枚と3人でボール支配をしたかったのとセカンドボール対策」として斉藤を送り込み4ー4ー2から4ー1ー4ー1へ。よりバランスを重視した布陣を敷いてきます。さらに75分を過ぎると東京は鈴木規郎、大宮は共に足を負傷した森田と藤本を諦め橋本と桜井を投入。総力戦は最終局面にさしかかりました。すると決着は唐突に。スタジアムの時計表示が89分を示した頃、試合を通じて鋭い出足を見せていたレアンドロがパスカットしてそのまま前へ。一度小林大を経由したものの60m余りを一気に駆け上がり、エリア内へ侵入。最後のDFをキックフェイントでかわすと、塩田との1対1を冷静に仕留めます。土壇場で今季の大宮守備陣を支え続けたブラジル人CBのJリーグ初ゴールが飛び出し、大宮が執念の勝ち点3奪取に成功しました。拮抗した試合だったし、どちらにも勝つチャンスはあったでしょう。ただ冒頭で触れた両者のモチベーションの徹底に差があったのかなと。大宮は失点以降の40分強は気持ち入ってました。負けたくない想いが伝わってきました。会見で佐久間監督が「僕は思想家でも何でもないけれど、サッカーの神様っていうのは存在して、毎日毎日努力して前を向いていれば今日みたいなご加護があるのかなと思った」と語った言葉、大宮のチームに関わる人すべてが確かに"サッカーの神様"の存在を思わず信じたくなるような、劇的な勝利を見せてもらいました。東京は原監督も話した「今シーズンを象徴しているゲーム」という表現がピッタリのホーム最終戦。今季の東京を見続けてきた甲斐さんは「最後の最後までCBに泣いた1年」と総括してくれました。   AD土屋




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