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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2007年09月26日

ACL準々決勝2ndーLeg 川崎×セパハン@等々力

foot!
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先週水曜、イランでのアウェイゲームをスコアレスドローで終えた川崎の第2戦。日曜日、疲労を考慮し主力を外した柏戦で0ー4と完敗を喫したことの意味を問われるこの大一番は当然ホーム等々力での開催。平日にも関わらず、歴史的瞬間の到来を後押ししようとスタジアムには13507人もの観衆が詰め掛け、ホームの雰囲気を作り出します。序盤は共に前へと出て行く動きのある展開に。4ー5ー1のセパハンは4番のナビドキアがボールによく触り、左サイド28番のハジサフィを使って攻撃を仕掛けてきます。しかし15分を過ぎると、途端にロングボールで裏を一発で狙うスタイルに方向転換。川崎もボールは持てるもののなかなかエリア内まで侵入できず、ゲームはやや膠着状態に入ります。35分には村上が左サイドで1人かわしてクロス、ジュニーニョが右足アウトで合わせるもGKが足で掻き出し、スコアに動きのないまま前半を終えました。川崎はゲームプランが非常に難しかったですね。1点取られたら2点、2点取られたら3点と、仮に失点してしまうと常に相手より1点上回らないと勝ち抜けがない状況。最初の45分の使い方は、おそらく両チームとも想定内だったと思いますが、特にセパハンはプランをほぼ完璧に遂行した形だったでしょう。しかし後半は頭から川崎が猛攻を仕掛けます。57分には中村のCKを箕輪がフリーで合わせたものの、ボールはGKの正面を突いて先制はならず。この時間帯、川崎はジュニーニョ、マギヌンが積極的にドリブルを多用するとセパハンは付き切れずにファウルを連発。かなりの数のFKをエリアやや外でもらいます。67分にはやはりゴール前で得たFK、中村がカベのすぐ横にショートパスを通すと、ジュニーニョがシュート。しかしこれもゴール左に逸れ、1点を奪えません。するともはや防戦一方のセパハンは相次いで2人を替え、システムを3ー5ー2へシフト。確実に中央にも人数を裂き、より守備を徹底。後半初シュートは78分だったことからもわかるように、「できるだけゲームを守って引き分けで行こうと」(セパハン・アルファドリ監督)してきました。川崎も何度かいい所までは攻め込むのですが、さすがに数をかけた人垣は崩し切れず、90分を終えて0ー0。試合は15分ハーフの延長戦に入りました。ここで大きかったのは中村が足をつり、延長開始早々の93分に大橋との交替を余儀なくされたこと。これで大橋がトップ下に入り、マギヌンがやや引き気味のポジションをとったことで前線へとボールが入らなくなっていきます。105分には我那覇を投入して最後の攻撃に出ますが、相手の露骨な時間稼ぎも手伝って120分間を終了。準決勝進出の権利はPK戦へ委ねられました。セパハンはPK上手かったですよ。蹴った5人全員が川島の逆を突いて成功。5人目のアクバリはW杯決勝のジダンを思わせる狡猾なチップキックを決めてきました。対する川崎は3人目までジュニーニョ、我那覇、大橋が成功しましたが、後半途中からは実質ワンボランチを懸命にこなした4人目の谷口がゴール左へ外します。寺田は冷静に沈めたものの、4ー5でセパハンが次のラウンドへの出場権を得る結果となりました。非常に惜しいゲームでした。正直サッカーの質で川崎が上回っていたのは間違いありません。アルファドリ監督も「ホーム、アウェイを見ても川崎が上」と素直に認めていました。それでも120分間とPK戦が終わって残ったのは、セパハンが準決勝に勝ち進んだという事実。結果的に210分間の中で、決定機で勝っていたのは川崎でしたから、セパハンがよく守り切ったということになるでしょう。何とも言えない悔しい気持ちは拭えませんが、「神様は私たちのサイドにいた」(アルファドリ監督)という言葉が、抽象的ではあるものの最も的確なこのゲームに対する表現だった気がします。   AD土屋




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