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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2007年07月07日

JFL後期第2節 栃木SC×ソニー仙台@栃木グリーン

foot!
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今日は7月7日、七夕ですね。日本のあらゆる所で笹に結ばれた短冊が様々な願いを背負って舞っていることでしょう。そんな中、私はおそらく日本中で最もサポーターがこの日の勝利を強く願っているであろうクラブ、栃木SCを観るために宇都宮へやってきました。なぜ私が“日本中で最も”と考えたのか、それを説明する前にまずは知らない方も多いと思うので、栃木SCというクラブ自体を説明しておきます。そもそも1953年に県内の教職員チーム「栃木教員サッカークラブ」として設立されたのが歴史の始まり。1994年、現在の「栃木サッカークラブ」に改称すると、1999年には昇格したばかりの関東リーグを制し、そのまま全国地域リーグ決勝大会でも2位に入ってJFL昇格を決めました。Jリーグ参入へのプロジェクトが開始されたのは2005年。翌年6月には法人化も果たし準加盟を申請したものの、資金不足などを理由に二度先送りされてしまいます。ようやく今年2月20日に承認を得たため、(1)今季JFL4位以内(2)1万席以上を有するホームスタジアムの確保(3)ホームゲーム1試合平均観客数が3千人以上〜などの条件を満たせば、来年のJ2参入が実現するんですね。新加入選手として谷池洋平(元神戸・徳島)、小林成光(元FC東京・鳥栖)、山下芳輝(元福岡・仙台他)、横山聡(元大宮・湘南)と4人の元Jリーガーを招聘し、本気度が伺える陣容を揃えて迎えた2007年シーズン。開幕戦のホーム・栃木グリーンスタジアムに集まった観衆はなんと1万2539人。試合も1ー0で幸先良く勝利すると、開幕7試合で5勝2分けと快進撃を見せ、目標達成は時間の問題かと思われました。しかし、第8節で同じく準加盟クラブのFC岐阜に初黒星を喫してから歯車が狂い出し、第9節こそ勝利したものの、その後の前期残り8試合は5分け3敗と1勝もできず、高橋監督は辞任。後任には柱谷幸一氏が就任する非常事態に。そして先週も新監督の初陣となるアウェイのFC琉球戦に敗れ、9試合未勝利でやってきたのが、今日七夕の後期ホーム開幕戦だったというわけです。現在4位のYKK APとのポイント差は9。これ以上離されるのはかなりキツイ上に、相手も14位のソニー仙台ですから今日こそ勝利でサポーターを喜ばせたい所。スタメンを見ると、ようやく2週間トレーニングを指導した柱谷監督は前節から6人を入れ替え。先週京都からレンタルで獲得した米田兼一郎も早速起用してきました。ゲームは序盤からタレントに優る栃木がやや優勢。「後ろで回して2トップに入れる」(柱谷監督)と、先月広島から地元・栃木へと帰ってきた上野優作が体を張って味方に繋ぎます。9分には、上野から受けたボールを今季初スタメンの永井健太がクロス。DFのクリアはクロスバーに当たり場内騒然。27分、米田のうまいシュートはGKがファインセーブ。その後も34分吉田、39分永井とチャンスは掴みますがゴールは奪えず後半へと折り返しました。すると今度は60分過ぎまで仙台が盛り返し、3度の決定機を作られます。ここで柱谷監督は深澤、横山聡を送り込むと、再び流れは栃木へ。68分には3枚目のカードとして茅島を投入し「かなり前がかり」(柱谷監督)に勝負します。開幕戦に次ぐ6252人もの声援に後押しされ、その後は横山聡が3度、上野が1度決定機を迎えたのですがネットが揺れる事はなくスコアレスドローで、とうとう10戦勝ちなし。柱谷監督も会見で「狙い通りのアグレッシブなゲームはやれた」と振り返りましたが、再三の逸機については「決めてほしいですよね」と本音を漏らしていました。今回初めて栃木に来てみましたが、やはり観客の多さは凄まじいですね。グリーンスタジアムも球技専用なので非常に見やすかったし、サポーターもクラブを暖かく見守っている雰囲気が伝わってきました。宇都宮駅からはスタジアム直通、往復で500円というバリュープライスのシャトルバスも運行。メディアも今日はとちぎテレビが生中継で放送するなど、環境はかなり整っている印象です。「サポーターやメディアなど環境はJ2レベル。あとは現場が上がっていかないと」という柱谷監督の言葉が、現在の栃木SCを最も端的に表しているように、今日1日だけではありますが感じました。スタジアムで見かけたこの写真の短冊に込められた想いを無駄にしないためにも、現場がどう上がっていくのか、今後も注目して見ていきたいと思います。  AD土屋




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