先週土曜の栃木、今週水曜の笠松に続く北関東シリーズ三番勝負の完結編は、やはり地元・群馬しかないでしょうということで、草津×湘南を見に前橋にやって来ました。ですので今日はザスパ草津のレポートをお送りしたいと思います。さて現在のチームは、正直どん底に近い状況。第1クール終了時では4勝4分け4敗ときれいに数字を並べた勝ち点16。しかし第2クールでは結局1勝しかできず、すっかり上位との差も開き、おまけに最近8試合勝ちなしとまさに泥沼。何と言っても無得点試合が12試合と決定力不足はかなり深刻なんです。そんな統計を裏付けるかのように、この日も序盤からなかなかシュートを打てない時間が続き、決していい出来だったわけではない湘南に押し込まれる展開へ。草津は4ー4ー2が基本布陣なんですが、特徴はJ2の中でも屈指のDFラインの高さ。草津の情報の約90%を発信しているライター兼Foot！視聴者の伊藤寿学氏によれば、裏を取られるのは仕方ないからそれでもSBは積極的に出ていっていい、というのは監督から指示が出ているらしいのですが、やはり結果が出ていない事から来る自信の欠如なのか、なかなか佐田と尾本の両SBが前に出られないため、湘南のワイドに張り出すアジエルと加藤にボールを持たれるシーンが目立ちます。これに関して植木監督は「ボールが前で収まらないから、カウンターを食らうのが恐くてサポートが遅くなっている」という点にも触れていましたね。ただ、前半の中盤過ぎからは草津にいい形も出始め、「チームとして目指している」(松下)ダイレクトのパスを繋いでサイドへと展開する流れから何回かクロスまでは持ち込めますが、やはりシュートにまでは至りません。すると37分、一瞬の隙から群馬出身の石原にゴールを奪われ先制を許してしまいました。ハーフタイム、「積極的にやっていこう」と植木監督から檄を飛ばされたチームは、後半に入ると前に出ていく姿勢を打ち出します。その中心は櫻田。平畠さんもイチ押しの小柄なMFがよくボールに触り、少ないタッチでさばくことでリズムを作り出しました。それでも最後の3分の1になると、ガタッと精度やアイデアに欠け、シュートもミドルに終始。68分にはザスパUー23に所属し、草津温泉で働きながらプレーしている奥山卓廊を投入しますが、ゴールというよりシュートが遠く、徐々に勢いもなくなりそのまま0ー1。今季2度目の3連敗となってしまいました。試合後、私が観戦した試合では初めて草津サポーターから選手に怒声が浴びせられ、植木監督も「もうちょっと活気というか闘志が前面に出てもいいのかな」と嘆くような現状。今は戦術云々より、とにかく目に見える形での結果、つまり勝ち点3を取ることが最もチームに必要でしょうね。もう少し状況が好転してから、またレポートしたいと思います。ちなみに監督会見後、新入団選手の会見が行われました。新しく草津に加わるのは元Jリーガーのブラジル人FWカレカ。今日の午後来日したばかりで背番号は35。「くじを引いただけでアタリかハズレかはわからない」と植木監督はおっしゃってましたが、ここは期待しちゃいましょう！写真は草津サポーター名物"湯もみ娘"の受付。飛び込みでもOKみたいですので是非。　　AD土屋