今シーズン程目まぐるしかったシーズンはここ数年ありませんでした。レアル、4年ぶりの優勝。何せ最終節まで3チームどこが優勝するか分からないという凄まじさ。試合中も1位がコロコロ変わる展開。皆さんもハラハラしながら観戦したと思います。
私は仕事でナスティック対バルサ戦に行っていました。ナスティックは降格が早々に決定していましたから完全な消化試合だったのですが、元レアルのポルティージョがいたり、タラゴナは、同じカタルーニャ地方なのにアンチバルサの人が8割方で（私も初めて知りました。隣町同士のライバル心？）スタジアムにはちらほら見えるバルサファンとバルサのウルトラがいるものの、当然ナスティック＆レアル応援ムード一色。そんな中、バルサが今までにない以上、試合序盤からガツガツ点を取りに行きました。このくらいの意気込みでシーズン中も戦ってほしかったんだけどな…　66分間、バルサは首位に立ちましたが、結局レアルに逆転を許します。ナスティックファンはは1-5でボロ負けなのに、まるで自分達が優勝したかのように喜んでいました。
試合終了後、がっくり肩を落とすバルサ選手、そして明らかに落ち込んでるバルサ番記者達。スペイン人は本当に分かりやすいですね。仕事とは言え、バルサ愛には叶わない、といった所でしょうか？
一方、スペインの首都、マドリードはその頃大騒ぎ。シベレス広場は25万人も集まったとか。私の同僚がマドリードに行っていましたが、彼は骨の髄までカタルーニャ人＝バルサファン。今回の仕事は今までの彼のキャリアの中で最も辛かったに違いありません。私は、彼がシベレス広場でお祭り騒ぎをしている憎きグティやラウルを目の当たりにし、スペイン国旗を振り回しているレアルファン25万人対彼1人、の図式を想像すると、彼に申し訳ないと思いつつも笑いが止まりませんでした。仕事を終えて帰ってきた彼は一言。「いやぁ、今回のことで1つ良かったことがある。俺は益々カタルーニャが好きになった。バルサへの愛がもっとデカクなった」とか…日本人には分からない愛国心。これがまたリーガを面白くしているのですが。

リーガが終わって、レアルよりの新聞がまだまだお祭りムード満載の中、バルサよりの新聞は早速放出＆補強リスト作りに余念がありません。噂では「大掃除」があるらしいですから、かなりの数の選手が放出されそうです。バルサのチーム作りがどうなるか楽しみですね。しかし、そんな中バルサは今朝南アフリカへ親善試合へと旅立ちました。そんなことしてる場合じゃないと思うのですが。幹部もレアルの二の舞を演じないようにして欲しい物です。

そして亘さんお気に入りのクラブ、サラゴサも何とかギリギリUEFA圏内残留。ずっとシーズンを通して4位になったりしてよかっただけに、最後の失速は心配しました。どうやら来季、チームは更に南米化するみたいですので、(サビオラも来るかも？)また亘さんにアミーゴ、訪ねていただきたいですね。かわいそうなのが幸谷さんのアトレティコ。最後の最後でインタートト決定。夏休みから復帰が他クラブより10日以上早い7月9日。夏休み返上の効果現れ無事UEFAに出場できることを祈って…
写真は仕事しながら激写したロナウディーニョ。

仲野美櫻