今シーズンまだ見てなかった2チームが一気に見られるということで、平塚に行ってきました。湘南新宿ラインも藤沢を過ぎればもうガラガラ。ちょっとした小旅行ですな。なお、湘南にはかなり昔からたった一人でチーム広報を務めている美人広報さんもいらっしゃるので、それもポイントですね。平塚競技場ってのもなんか雰囲気あります。結構試合前の煽り方とかも独特なんですよ。選手入場時の場内アナウンスなんか「総員、戦闘配置につけ！」っすから、そりゃ試合に懸ける気持ちが違いますよ。かと思えば、ベンチ裏に設置されたネームボード。水戸のルーキー初田の"初"の字は何かでプリントアウトした紙を貼っつけてたり。試合以外でも楽しむ要素は満載です。まあそうは言ってもやはり試合が大事。湘南はここ5試合で2勝3敗と負けが先行。「しっかり上位についていくために大事な試合」(湘南・管野監督)に、ジャーンが10節以来の復帰を果たしたのは好材料。対する4連敗中の水戸は、DFラインに怪我人を多数抱え、前述の初田が4バックとしては初めてのセンターとやや不安なメンバー構成になります。そして前半開始1分、いきなり初田はイエローカードをもらい、さらに危機感は募りますが、先にボールをうまく動かしていたのは水戸。先日Uー22でもいい動きを見せた小椋を中心に、左右へと散らしつつチャンスを伺います。29分には相手のミスから塩沢が抜け出しシュート、GKが弾いたこぼれを岩舘が頭で叩きますが、再びGKに掻き出され先制ならず。湘南はやや引き気味の相手に原と石原のスピードも生きず、アジエルの個人技で打開を図る展開が続き、苦しい流れに。そんな中、44分に初田が2枚目のイエローカードを受け、苦心のネームボードがお役御免となってしまいます。ジャッジは遅延行為だったんですが、事の顛末は「笛が鳴ってからボールを蹴ったと。ただモーションに入ったらボール蹴るのは止められない。それでも思い切り蹴らないように軽く蹴ったのに」(水戸・前田監督)というもの。かなり厳しい判定でしたね。すると直後の前半ロスタイム。加藤のCKをジャーンがヘディング、こぼれ球をアジエルが蹴り込んで湘南が先制しました。10人の水戸も後半開始から塩沢に替えて平松を入れ、まずは4ー4ー1に。61分には左SBだった金基洙を鈴木孝明に替え、3ー4ー2にして反撃を試みます。前に人が出ていく意識も高いしアグレッシブなんですが、最終局面2つ前くらいからのパス精度に欠けるためシュートの数が少なく、ゴールの予感は乏しいまま。78分にはアジエルに中央突破を許し、弾丸ミドルを沈められ万事休す。湘南は連敗を阻止し、水戸は5連敗となりました。水戸、最下位ですけど悪くなかったです。「目指しているサッカーが少しずつできるようになってきている」という前田監督の話も決して強がりには聞こえませんでした。ただ、前述通りアタッキングサード以降の精度、アイデアがやはり物足りません。純日本人で頑張っていますが、デルリスやアンデルソンのようなそこそこ計算できる外国籍アタッカーが1人いるだけでガラッと成績も変わるような印象を受けましたね。　　AD土屋