今日は前回のホームゲームで首位札幌に逆転勝ちするなど地道に8位と微旋風を巻き起こしている草津と、4位とはいえ内容はJ2で一番面白いのではと評判の仙台が激突する一戦を見に前橋へ来てみました。草津は前節の湘南戦で植木監督が退席処分を受けたためベンチ入りできず、さらにDFのレギュラー3選手が出場停止という非常事態。「我々の真価が問われるゲーム」(草津・佐野コーチ)となります。試合は「DFラインの裏に蹴って押し込みたい」(仙台・望月監督)仙台が、序盤から相手の急造4バックにシンプルなフィードで揺さぶりをかける形を徹底。試合後話を聞いた植木監督も「予想外だった」と驚く攻撃に、草津もいつも通りの高いラインで対応しますが、19分には梁のフィードに中島が反応。そのまま左サイドからカットインして右スミに沈め、狙い通りの形で仙台が先手を取りました。草津はボールこそキープできるものの「持たされていた時間が長く、シュートまでいけない」(佐野コーチ)流れに。一番スタンドが沸いたのは、GKの本田が負けているのに遅延行為気味(実際は異議による)でイエローカードを出された時という感じで前半を終えました。後半は草津もサイドからの仕掛けを見せ、何回かチャンスを掴みかけますがシュートまでは至らず。逆に57分、梁のCKに千葉が飛び込み仙台が追加点。ますます苦しい展開を迎えてしまいます。今季初の連敗は避けたい草津は60分、松浦と山崎を同時投入し、中盤をダイヤモンドから普段やり慣れているボックスにシフト。すると終盤の86分、櫻田が蹴ったCKを7試合ぶりにスタメン起用されたCBの尾本が頭で合わせ、1点差に。敷島のボルテージもこの日最高潮に達します。しかしロスタイム、途中出場の熊林にハーフボレーを叩き込まれ万事休す。1ー3で仙台が地力の差を見せ付ける格好となりました。粘り強く勝利を挙げた仙台も、実はCBの渡辺が今季初出場。4バックの顔触れも前節から3人が入れ替わっていたんです。そのことを聞かれた望月監督は「少しずつフレッシュな力が必要。残っているメンバーのクオリティも高いし、これが第3、第4クールで戦っていく上での武器になる」と先を見据えた起用であることを明かしてくれました。そういう意味でも、そして連敗を2でストップしたという意味でも仙台にとっては今後に向けて価値ある1勝になったのではないでしょうか。さて草津はまだ成長過程といったところ。でも開幕以降、着々とチームが成長しているのは植木監督も認めているので、更に進化を遂げている姿をまた見に行こうと思います。写真はスタジアムにあったオブジェ。馬ですね、多分。　　AD土屋