ゴールデンウィーク3番勝負の今日は最終戦。多摩川クラシコIN等々力は、雨にもかかわらず多数のサポーターが駆け付け、素晴らしい雰囲気の中でキックオフを迎えました。ああ、田口Pと甲斐チーフも駆け付けてました。川崎は中村が3試合ぶりにスタメン復帰しましたが、マギヌンが警告の累積で出場できず、代わりに大橋がリーグ初先発。すると「(連携を)合わせる時間がなかったので少し不安はあった」というその大橋が1人で試合を動かします。開始2分、中央でDFを1枚いなして思い切りよく右足を振り抜くと、ボールは左スミに突き刺さり、いきなりの先制点をチームにもたらしました。この日のFC東京は、浅利と福西のダブルボランチでスタートしましたが、福西のポジショニングが高かったためバイタルを使われ放題になってしまい、川崎がタテに入れるボールはほとんどが決定機に直結。11分にも伊藤のパスカットからカウンターを受けると黒津が完全なフリーから確実に追加点を奪い、「最も恐れていた形の失点」(FC東京・原監督)で2点の差がつきました。原監督は、今季初登場の茂庭とCBを組んでいた今野を、左SBの藤山と入れ替えますが目立った効果は表れず、43分には大橋が自身2点目となるFKを直接ねじこみ3点差。さらにロスタイムには村上がもう1点追加して4点差。試合は前半で大勢が決しました。「このままじゃ終われない。終わっちゃいけない」と原監督から檄が飛んだFC東京、後半からワンチョペと梶山を投入して、かなり川崎を押し込みはじめます。51分にはルーカス、58分石川、60分ワンチョペと次々にゴールを襲いますが1点が遠く、逆にあえて攻撃を受けてからのカウンターに徹した川崎の狡猾さの前に68分、ジュニーニョに5点目を許し、わずかな希望の灯も無残に吹き消される結果に。75分には自らの突破で得たPKをルーカス、86分に鈴木規のCKから石川がボレーで沈めて、この日最も気持ちをプレーで表していた2人のゴールで二矢を報いましたが、結果は5ー2。多摩川クラシコ第1ラウンドは予想外の大差で川崎が制しました。しかし、中村の存在感はやはり絶大でした。中盤でボールも人も落ち着かせることができ、機を見たスルーパスは即チャンスに、加えてボールカットにも冴えを見せ付け、当然と言えば当然なのですが川崎の心臓としていかに機能しているかを、改めて見ていた全ての人に思い知らせてくれたと思います。さて、今日はさいたまダービーに千葉ダービーをはじめ、その他でも各地で熱戦が繰り広げられました。みなさまからのレポート、お待ちしています。　　AD土屋