「上州のからっ風にビックリした」(徳島・今井監督)「この風の中では評価のしようがない」(草津・植木監督)と両監督が会見で何よりまず話題にあげた“風”が、このゲームを難しいものにしてしまったため、実際にほとんど決定的なシーンが生まれない展開で90分が費やされてしまいました。どのくらい風が凄かったかというと、まずホーム開幕戦に当たって予定されていた千羽鶴の贈呈セレモニーが中止に。そしてその旨を告げるアナウンス中に草津側の監督・選手用ベンチが音を立ててズレるという破壊力。記者席で見ていた私のペンケースも、幾度となくそのポジショニングを献身的に変えていました。試合自体は「90分通して大味な試合」と今井監督が振り返った通りの内容でスコアレスドロー。ただ草津は開幕戦で5失点という厳しい洗礼を受けたショックを緩和するという意味では価値ある無失点だったのではないでしょうか。一方の徳島は、数多くあったセットプレーのチャンスも、やや精度を欠いたことでシュートに結び付かず、70分にはこの試合唯一とも言える決定機もポストに阻まれ、勝ち点1にとどまりました。しかし私も群馬生活が長かったくせに、すっかり“からっ風”の脅威を忘れてましたね。いやー、凍えましたよ…　　AD土屋