柏のJ1復帰に伴い、2年ぶりに帰ってきた金町ダービー。試合前には日立台恒例の面白サンプリングにFC東京サポから「もっとやって〜」というコールが出るような和やかなやりとりも。過去の遺恨はなかったかのような雰囲気で始まった試合は、柏がまず主導権を握ります。当初の予想は共に4ー5ー1の布陣でしたが、実際は4ー4ー2を組んできた両チーム最大の差はフランサと平山。前者は、ほぼノーミスでポストプレーをこなしていくため、両サイドのMFが躊躇することなく前に飛び出していくことができるのに対して、後者は不安定なプレーが多く、なかなか効果的な攻撃には繋がりません。そんな中、先制点を奪ったのはやはり柏。34分、鈴木が右から上げたクロスに大外から絶好調男・菅沼がダイレクトボレーをねじ込み、ゴール裏のサポーターを熱狂させました。ビハインドを負った原監督は「ボールをシンプルに動かしたかったので」後半開始から梶山を投入しますが、49分にはCKのこぼれ球を古賀に決められ、2点差がついてしまいました。攻めるしかないFC東京は、梶山と今野のダブルボランチにシフトしたことによって、1トップ下に入った福西にボールは収まり始めますが、なかなか決定機にまでは至りません。66分には、ナビスコで来日初ゴールを決めたワンチョぺと川口を、それぞれ平山と栗澤と交替させ、4ー4ー2にシフトしたものの放り込むのか繋ぐのかの攻撃が徹底されず、試合はそのまま2ー0でホームチームに凱歌が上がりました。柏はアルセウと山根を筆頭に、90分間厳しいプレスをかけ続けたことでなかなかFC東京にいい形を作る時間を与えなかったことが無失点に繋がったのではないでしょうか。開幕4試合で勝ち点10。素晴らしい開幕ダッシュに成功したと言えるでしょうねえ。　　AD土屋