「結果がすべて」と高木監督が総括した通り、ダービーを制して意気上がる横浜FCに、3年前まで同じJ2で戦っていた川崎が、J1の厳しさを徹底的に見せ付けるという試合になりました。スコアは6ー0。GK菅野の孤軍奮闘がなかったらもっと点差は広がっていたでしょう。川崎最初のゴールは14分、ジュニーニョが20m近いミドルを突き刺します。その9分後には河村のクロスから最後は村上が決めて2ー0。2失点後、横浜FCは4ー4ー1ー1から4ー4ー2にシフトしますが、「相手の中盤とFWを怖がって、DFラインと2列目の間が開いてしまった」(高木監督)ために、中盤を好き放題に使われ始め、44分には森のクロスをマギヌンがヘッド、菅野もよく反応しましたがこぼれを再びマギヌンが押し込み、前半で3点差がつきました。川崎は相手のゾーンの4バックのギャップにジュニーニョやマギヌン、黒津らが次々と入り込み、チャンスを創出。さすがのハマナチオも圧倒的な個の前に無力化されてしまいます。後半に入っても流れは変わらず。48分にはマギヌン→中村→黒津→マギヌンとすべてダイレクトでパスを繋ぎ、フィニッシュはジュニーニョで4ー0。60分には森の退場で10人となりながらも攻撃の手は緩めず、黒津が美しい2つのゴールを追加して打ち止め。ここまで昨年に比べてやや控えめだったオフェンス陣の爆発で、等々力のサポーターは自らのチームの強さを再確認できたでしょう。一方の横浜FCは、3試合目でこういう試合があったことを、結果こそ散々でしたが一つの尺度として今後に生かしつつ、ナビスコ含む2週間で切り替えるしかないですね。それくらい川崎の恐さを強く印象付ける一戦でした。　　AD土屋