隠れた好ゲームの予感を嗅ぎつけ観戦した、富山第一と九州国際大付の一戦は思わぬワンサイドゲームになってしまいました。1試合目とは対照的に、アグレッシブさを見せた立ち上がり。やや優勢だった富山第一は、19分に右SBの竹多真也(2年)を堀俊介(3年)に早くも交替させます。すると2分後、そのサイドでの攻防で九国が獲得したCK。葛城翔(3年)のボールに井筒庄吾(3年)が合わせ、先制ゴールが生まれました。リードを許した富山第一は27分、山形入団が内定している高橋駿太(3年)のFK、キーパーが弾いたこぼれ球を川崎泰弘(3年)が無人のゴールに押し込みますが、九国DF河津裕成(3年)が執念のクリアを見せ、得点を許しません。すると35分、またしても富一右サイドを永井謙佑(3年)が突破。中央で藤田大輔(2年)が詰めて、九国が点差を2点に広げました。焦る富一は38分に高橋が完全にGKとの1対1を迎えますが、左に外しゴールを奪えず。結果的に前半2度の決定機逸が致命傷となりました。後半はもはや九国のワンマンショー。46分、ペナルティエリア外から藤田が豪快に蹴り込み3点目。53分、葛城のスルーパスで抜け出した永井がGKまでかわして4点目。さらに57分、再び縦パスに飛び出した永井が2人のDFを振り切り5点目。守っては、攻撃の破壊力には定評があった富一を無失点に抑え、初の全国で記憶に残る1勝を挙げました。富一は各選手基本技術がしっかりしていて、素早いパス交換は素晴らしかったのですがゴール付近での精度に欠け、シュートもあまり打てませんでした。対する九国はシンプルに裏を狙う攻撃が功を奏し、永井、藤田のツートップがそれぞれ2ゴール。特に永井のスピードと葛城の技術は必見ですね。波に乗れば、今大会を掻き回す存在になるかもしれません。　ということで2006年最後の記事となりました。先日の繰り返しになってはしまいますが、今年も皆さま、本当にありがとうございました。明日から始まる来年もどうぞFoot！を宜しくお願い致します。　　AD土屋