自動昇格のためには、もう引き分けすら致命傷になりかねない柏。黄色で染まった日立台、紙吹雪舞うゴール裏のサポートを受け、2点のリードを奪いながらも結局まさかの3失点。完全な力負けで、今季ホーム最終戦を勝利で飾ることはできませんでした。ディエゴの欠場を受け、佐藤がトップ下に入る4ー5ー1でスタートした柏は、立ち上がりこそDFラインの乱れから2度のピンチを招きますが、徐々に攻守ともアグレッシブな姿勢を押し出して札幌を圧倒。32分には左からのクロスに後方から猛ダッシュで飛び込んできた山根のヘッドで幸先よく先制します。後半に入り、54分にはCKのこぼれを蔵川がミドル。GKがはじいたボールに反応したのは石川。ユース出身、柏生え抜きDFのJリーグ初ゴールで2点のアドバンテージを手にします。しかし、その1分後。フッキからのパスを受けた相川が、W小林のチェックを受けながらも粘りのゴールで1点差。さらに3分後、フッキから相川へ渡り、リターン。フリーで抜け出したフッキが冷静に左スミへ流し込み、たった2人だけで4分の間に試合の行方を迷わせます。柏は60分に絶対的なジョーカー、フランサを送り込み札幌ゴールへ迫りますが、逆に72分。フッキが左に展開し、西谷がクロス。これを2分前に投入されたばかりの中山がファーで押し込み、札幌が逆転に成功します。追い込まれた柏は、イ・チュンソンと谷澤に再逆転を託すものの3点目は遠く、クライマックスに来て痛恨の連敗となりました。しかし後半の札幌は本当に素晴らしかったです。天皇杯は唯一残っているJ2勢として、旋風を巻き起こしてくれることでしょう。頑張れ〜。結果、2位神戸が湘南に引き分けたため、勝ち点1差で最終節へ。柏はアウェイ湘南、神戸もアウェイ仙台。52節にも及ぶ壮大なドラマはやはり今季も最後の最後で雌雄を決することになりました。そして、皆さまご存じの通りこの2チームの結果を受けて、今日もキッチリとアウェイ鳥栖で勝利を収めた横浜FCがJ2優勝、そしてJ1昇格を決めました。開幕戦での安達監督電撃解任で幕を明けた今季、Foot！でもおなじみ"大砲バンバン"高木監督の下、やはりシーズン通じて最も安定していたチームだったと思います。アレモン、小村、滝澤、チェ・ソンヨンと的を得た補強も含めて、クラブ全体で勝ち取った栄誉。本当におめでとうございます。さてJ1もG大阪、FC東京が意地を見せたようですね。それに限らず、今日のJ各地で行われた熱戦へのコメントお待ちしています。写真は日立台最寄りのコンビニ。"やきとり"売ってます。　　AD土屋