一昨日、三ツ沢で城彰二選手が引退を発表しました。私が初めて彼を生で見たのは、今から12年前の1月7日国立競技場。川口能活率いる清水商業にPK戦で敗退する中、鹿児島実業のキャプテンとして倒れこむチームメイトを気丈に抱き起こす姿が中学生だった私の心に強く残りました。97年11月16日、選手権県大会決勝で敗れ、高校サッカーへの送別会として深夜まで騒いでいた私たちをさらに熱狂させたジョホールバルでのスーパーゴール。あのゴールが、日本のサッカーをまた一つ高みへと導いたキーファクターだったことは間違いありません。そして、今や世界屈指の注目を浴びるリーガ・エスパニョーラ。2000年2月27日、バジャドリーのストライカーとして彼がオビエドから奪ったリーガ日本人初ゴールに、日本のスタジオで反町康治さんと長谷川健太さんが上げた歓声を聞いて、当時大学生で海外サッカーを見始めたばかりだった私も興奮して叫んだことをいまだに鮮明に覚えています。私たちの世代にとっては、キングカズ、中山雅史、高木琢也と肩を並べて思い入れの深い名ストライカーの決断。また一つの時代の終焉を感じますね。　　AD土屋