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東京都心に存在する国立競技場の最大のメリットは、交通が至便なところだ。JRのほか、東京メトロや都営地下鉄などいくつもの駅を利用できるから、東京在住者にとってとてもアクセスが良いし、そして地方から観戦に訪れた人たちにとっても便利なのだ。
陸上競技用のトラックがあるため、球技専用スタジアムに比べて試合の見やすさという面では劣るのは当然だ。
だが、陸上競技場としては比較的観戦しやすいスタジアムである。そのことは、横浜の本拠地、日産スタジアムと比較すれば一目瞭然だろう。トラックからスタンド最前列までの距離が近いこと。そして、スタンドの傾斜が急角度なので俯瞰的に観戦できることがその理由だ。
球技専用スタジアムがいくつも建設された関西地区に比べて、残念ながら関東では今でも陸上兼用スタジアムが多い。それなら、陸上競技場としてはサッカーの試合も見やすい国立は十分に使用可能だろう。アクセスの良さや、新しいスタジアムらしく、トイレなどの設備も完備されているなど、メリットも大きい。
ただ、関係者の話を聞くと、使用料が高額であり、施設が巨大すぎるので警備員など運営にかかるコストも他の競技場よりも大きいなどの難点も多いのだという。
僕は、新国立競技場の建設には反対の立場だった。なぜ、旧・国立の改修ではいけなかったのか? なぜ、建設費が普通のスタジアムの数倍の約1500億円という巨額なものになったのか? なぜ、建設前に後利用のことを真剣に考えなかったのか? 今後も毎年数十億円という維持費がかかる競技場の存在については今でも疑問に思わざるを得ない。
だが、出来てしまったものならば、なんとか活用していくしかない。ほとんど利用されないまままランニングコストばかりがかかり続けるのはまさに無駄使いだ。同じ赤字であったとしても、十分に利用されながら赤字というのなら我慢んしようもあろうというものだ。
国立競技場を所有する日本スポーツ振興センター(JSC)は使用料の引き下げなど、このスタジアムを使いやすくする工夫をしていくべきだ。そもそも、こんな贅沢三昧であると同時に使いにくいスタジアムを造ってしまった責任はJSCにあるのだから……。
文:後藤健生
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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