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ネイマール
6月2日に行われた親善試合で、ブラジル代表は韓国相手に5-1と圧勝した。内容的にも、ブラジルの圧勝だった。
輝いていたのはやはりツートップに一角に入ったネイマール。エゴを向きだしていた若い頃のネイマールとは違って、周囲を生かすプレーぶりには風格すら感じた。
そのネイマールが前線でタクトを振るうことで、リシャルリソンの強さも生かされたし、2列目からラフィーニャやルーカス・パケタ、さらにはサイドバックのアレックス・サンドロなどが顔を出して、ブラジルは変幻自在の攻撃を展開した。
ブラジルの攻撃を防ぐには、やはりまずはネイマールを抑えることが重要だ。
ブラジル代表にはネイマールの存在を意識してボールを集めすぎてしまい、バランスを崩す傾向もあるので、ネイマールからのラインを分断できればブラジルの攻撃は混乱をきたすだろう。
伊藤洋輝
6月シリーズに臨む日本の守備陣は酒井宏樹が招集できなかったし、冨安健洋も万全の状態ではなく「不動のライン」は組めない。しかし、板倉滉が大きく成長しており、さらに高さのある伊藤洋樹という新戦力も加わって層は間違いなく厚くなっている。もちろん、谷口彰悟も安定感を発揮しており、なんとかブラジルの攻撃陣に自由を与えないように粘り強く戦ってもらいたい。
しかし、守りに入ってしまったのでは、ブラジルの強力な攻撃を相手に90分間耐え続けることは不可能だ。重要なのは、いかにしてボールを持つ時間を増やし、自らのゴールから遠い位置で戦えるかだ。
そのためには、前線からのチェックが大切だし、勇気をもって守備ラインを高い位置に設定したい。
パラグアイ戦ではネガティブトランジションが機能し、高い位置でパラグアイ選手を複数の日本選手が囲い込んで相手の攻撃を遅らせていた。高い位置で無理にボールを奪いに行ったら、逆サイドにスペースを作ってしまう危険がある。ブラジル相手では、囲い込んでもパスをつながれてそのスペースを利用されてしまうかもしれない。だが、日本代表の将来のためにもブラジル相手にもプレッシングを試みたい。そこで、プレッシングをはがされてしまったら、次の試合でプレスのかけ方を修正すればいい。そして、それがワールドカップ本大会での強豪との戦いにつながるのだ。
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