人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2022年3月25日

オーストラリアに完勝して予選突破。3/29ベトナム戦は本大会に向けての最初の準備試合

後藤健生コラム by 後藤 健生
  • Line

もし、前半にあれだけあったチャンスの一つでも決めておけば、かなり楽な試合になっていたはずであり、これは大きな反省点と言わざるを得ない。

予選突破が決まったので、次の目標は当然、11月のワールドカップ本大会。目標は「ラウンド16突破」である。カタールという開催地は距離的にも比較的日本に近く、しかも日本代表はカタールでも何度も試合をしているのだから、他大陸のチームに比べればホームに近いと言えるので、ラウンド16突破の可能性は間違いなくあるだろう。

だが、対戦相手は当然、アジア予選とは違うレベルということになる。オーストラリア戦のように多くの得点機会を獲得することは不可能だ。そういった相手に勝利していくためには、少ないチャンスを確実に決める必要があるが、わずか半年後にシュート技術を大幅に向上させることは不可能だ(できることは、所属クラブの試合でできるだけ多くのゴールを決めて、シュートの感覚を研ぎ澄ませた状態で大会に臨むことだろう)。

そして、もう一つはチャンスの数を増やすことだ。

強豪相手にチャンスがたった5回では、得点することは難しい。そのチャンスの数をできれば10回に、少なくとも8回程度に増やすこと。これは、戦術的な工夫やコンビネーションの確立によって改善できる点である。

最終予選の間は(初戦で敗れてしまったせいで)、とにかく一つのミスも許されない状態が続いた。「すべての試合が大一番だった」とは、オーストラリア戦前のメンバー発表記者会見での森保一監督の名言である。他に新戦力になりそうな選手がいたとしても、どうしても経験豊富な選手を使わざるを得なかった(だから「選手起用が保守的すぎる」と、森保監督は批判された)。新しい戦術にトライするのも難しかった。

だが、ベトナム戦では様々なことが試せるのだ。もちろん、格下のベトナム相手にできたことがワールドカップ本大会でそのまま実行できるわけではない。だが、格下の相手だからこそ、いくつもの攻撃のオプションを試すことができる。

新型コロナウイルス感染症の影響によって予選が大幅に後ろ倒しされたため、今回のワールドカップは予選終了から本大会までの時間が短い。準備試合も5〜6試合程度しか組めないはずだ。だから、1試合も無駄にはできないのである。

3月29日のベトナム戦は「消化試合」などではない。ワールドカップ本大会に向けての準備の大事な「第一歩」なのである。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ