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サッカー フットサル コラム 2022年3月17日

本当の敵は「超長距離移動」。勝てばW杯予選突破が決定の3/24オーストラリア戦

後藤健生コラム by 後藤 健生
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その後も、長距離移動の直後に戦う木曜日の試合では、日本代表はずっと苦しんできた。

今回も長距離移動直後の木曜日のゲーム。しかも、日本までの移動よりもさらに長い距離の移動に悩まされることは間違いない。

国内組は3月19日にJリーグの試合を終えてすぐに夜の便で出発して、日曜日の朝に現地に到着する。「中3日」の調整期間があるし、日本とシドニーでは時差はわずか2時間なので調整は難しくない。

だが、ヨーロッパ組は全員がそろうのは試合前々日の火曜日になってしまうのだ。「中1日」の調整では、かなり厳しいだろう。

ただ、ヨーロッパ組でもクラブの試合が土曜日に行われれば、月曜日の午前には現地入りが可能となる。

最近の試合では、日本代表は4−3−3のシステムで戦っており、とくにMFの3人がチームの中心となっている。アンカーに遠藤航。インサイドハーフに守田英正と田中碧という構成である。これが、いわば現在の日本代表の「軸」である。

そして、ヨーロッパ各国のリーグ戦の日程を調べてみると、遠藤の所属するシュトゥットガルト(ドイツ・ブンデスリーガ)、田中の所属するフォルトゥナ・デュッセルドルフ(同2部)、守田の所属するサンタクララ(ポルトガル・プリメイラリーグ)は、いずれも代表合流前直近の試合が3月19日の土曜日に行われるのだ。つまり、チームの「軸」の3人は、月曜日にはシドニーに到着して、十分にリカバリーして試合に臨めるのである。

そのほか、スコットランドプレミアリーグのセルティックに所属する前田大然と旗手怜央、オランダ・エールディビジのズヴォレでプレーする中山雄太も、それぞれ3月19日の試合を終えて合流することができるし、ベルギー・ジュピラーリーグのユニオン・サンジロワーズでプレーする三笘薫は、試合が3月18日の金曜日にあるので、土曜日の朝に出発すれば「国内組」と相前後して現地入りできる。フル代表ではほとんど実績のない三笘だが、現地で中3日のトレーニングが行えるのは大きなアドバンテージとなるだろう。

そして、重要なのはホームで戦うオーストラリア代表も多くの選手がヨーロッパ各国でプレーしているので、コンディション的には日本代表と同じような状態で戦わざるを得ないということ。もちろん、ヨーロッパからオーストラリアまでの超長距離移動に慣れてはいるだろうが、コンディション的には互角と見ていい。

いずれにしても、日本とオーストラリアの実力差はごく僅か。「勝敗は時の運」でもあるし、「引き分けでいい」日本と「勝たなくてはいけない」オーストラリアという、それぞれが置かれた状況にうまく対処できたチームが勝利するのではなかろうか。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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