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サッカー フットサル コラム 2022年2月28日

ウクライナは隠れたサッカー大国。スポーツの国際交流は多少とも国の安全に寄与するはず

後藤健生コラム by 後藤 健生
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ソ連時代は“ディナモ・キエフ一強”だったウクライナの国内サッカーだが、独立後には東部ドネツク州のシャフタール・ドネツクが台頭。21世紀に入ってからは13度の国内リーグ優勝を記録している。

ドネツク市はいわゆるドンバス盆地にある古くからの炭鉱街だ。炭鉱町に強豪クラブがあるというのはヨーロッパでは普遍的な現象だが(たとえば、ドイツ・ゲルゼンキルヘンのシャルケ)、シャフタールもそのひとつ。そもそも「シャフタール」とは「炭鉱労働者」と言う意味だし、サポーターはチームカラーのオレンジのヘルメットを被って声援を送る。

クラブが強化されたのも、エネルギー産業を支配して同国随一の大富豪にのし上がったリナト・アフメトフの財力のおかげだった。

シャフタールはウクライナ・チャンピオンとしてUEFAチャンピオンズリーグでも活躍。ウィリアンやルイス・アドリアーノ、フェルナンジーニョといった無名のブラジル人選手多数を発掘。ウクライナ人など東欧勢で守備陣を固めて、攻撃面はブラジル人を起用するというチーム作りを進め、2004年に就任したミルチェア・ルチェスク監督(ルーマニア人)の下でシャフタールは西側の強豪クラブ相手に毎年のように善戦して注目を集め、2009年にはUEFAカップで優勝を遂げている。

こうしたサッカー界での数々の栄光。それは、ウクライナという国の知名度を大きく上げた。ヨーロッパの人々でウクライナという国を訪れたことのある人は少ないだろうが、ロバノフスキー監督やブロヒン、シェフチェンコの名は誰でも知っているし、シャフタールの活躍も記憶に新しいだろう(シャフタールと対戦したクラブのサポーターだったら、はるかウクライナ東部まで出向いたこともあるかもしれない)。

そういう形で多くの西ヨーロッパの人々がウクライナという国のことを肌感覚で知っていること。それが、今回のような政治的、軍事的な危機を迎えた時に、国際的な関心を繋ぎとめることになる。

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