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今年で第100回を迎えた全国高校サッカー選手権大会で、青森山田が優勝を決めた。決勝戦の大津(熊本)戦が4対0。準決勝の高川学園戦は6対0という圧勝だった。決勝では大津にシュートを1本も撃たせず、準決勝の高川学園もシュート2本に抑え込まれてしまった。
これほどの一方的な試合になってしまったのは、青森山田に対抗できるような強豪校が次々と敗退していったからだ。
1回戦では千葉県代表の流通経済大柏が敗れ、昨年の決勝で青森山田をPK戦で破った山梨学院も初戦(2回戦)で敗退。準々決勝では圧倒的にゲームを支配していた群馬県の前橋育英(2017年に優勝)が大津の一発の前に敗れ去り、静岡学園も関東第一(東京)を圧倒しながら1ゴールしか決められず、終了間際にカウンターから同点とされてPK戦に散った。
現在の高校サッカーは、中高一貫の体制を作り上げてJリーガーを輩出する青森山田のような一部の強豪校と、一般の部活動的な高校との格差が大きく開いている。青森山田はJリーグクラブの下部組織とともに戦う2021年度のプレミアリーグEASTでも優勝しているのだ。
しかし、そんな状況下にあっても一般高校も黙ってはいない。守りを徹底して強豪校の攻撃を抑えて、カウンターやセットプレーに磨きをかけて「ジャイアントキリング」を狙っているのだ。
話題になったのが高川学園の「トルメンタ」だった。CKの場面で数人の選手たちが相手ゴール前で手をつないで輪を作ってクルクルと回転。キックと同時に散っていくことで、相手のマークを付きにくくするというトリックプレーだ。
そんな、各校の工夫によって強豪校が次々と姿を消していったのが今大会だった。
そして、そんな中で着実に勝ち上がってきたのが青森山田だったのだ。
「プレミアリーグ優勝」という実績を見ても分かるように、青森山田が実力ナンバーワンだったことは間違いない。そのうえ、青森山田は徹底して勝負に徹して戦った。昨年、一昨年と2年連続で決勝戦で敗れたことを教訓に勝つためのサッカーを追及したのだろう。
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