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サッカー フットサル コラム 2021年12月1日

“第一歩”としては合格点。池田監督就任後初の国際試合を終えた「なでしこジャパン」

後藤健生コラム by 後藤 健生
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アイスランド戦ではMFは猶本光と長野風花で、長野が前に出て後ろを猶本がカバーする関係になっていたが、ともに重心が後方に傾いていた。とくに、猶本は慎重な性格もあってボールを大事にし過ぎて、縦を狙う思い切ったパスを出せなかった。

オランダ戦ではMFは長野と林穂之香が組んだ。林は現在はスウェーデンのAIKフットボールに所属しているが、セレッソ大阪堺レディース育ちの選手だ。C大阪は最近、多くの素晴らしい若手を輩出しているチームだが、とくにスペースを使って大きなパスを出す男子と同じようなスタイルのサッカーをしており、長野も前線のスペースを狙うバスがうまい。

パス出しという意味では、長谷川唯に頼る部分は大きかった。

オリジナルポジションとしてはサイドハーフなのだが、長谷川は中央にポジションを変えて攻撃の起点となって突破のパスを出せていた。リスクを冒してでも突破のパスを試みるだけの気持ちの強さを持っているのだ。長谷川は今回の遠征では2試合フル出場ということになったが、これからもこのチームの中心として期待していいだろう。

パスを出せる選手としては、今回の遠征メンバーには選ばれなかった杉田妃和もいる。杉田は、高倉監督時代はサイドハーフとして起用されており、所属のINAC神戸レオネッサでも最近はサイドでプレーしているが、もともとはボランチでパスが出せる選手だ。杉田がこれから代表にどう関わっていくのかも注目したい。

女子代表は、1月にはワールドカップ予選も兼ねたAFC女子アジアカップに臨むことになる。新監督に交代してから時間がない中での真剣勝負だけに難しい大会となるだろうが、同時に代表として長時間にわたって活動できる強化のためには絶好の機会ともなる。

ワールドカップ出場権を確保し、2023年にオーストラリアとニュージーランドでの共催となるFIFA女子ワールドカップでの上位進出を目指してほしい。新しく始まった女子のプロリーグ、WEリーグの成功のためにも代表の強化は不可欠の要素だからだ。

2020年から21年にかけては年代別ワールドカップが中止になるなど、国際経験を積む場がなくなってしまった。アジアカップ終了後(ワールドカップ出場権獲得後)は、積極的に国際試合を組んでいく必要もあるだろう。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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