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サッカー フットサル コラム 2021年11月22日

現役引退を表明した阿部勇樹選手。本職はボランチだが、長くCBとしても活躍

後藤健生コラム by 後藤 健生
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しかし、僕は阿部選手はボランチとして活躍したシーズンにこそ受賞すべきだと思っていたのだ。

多くの監督が、阿部選手をDFとして起用したのは、もちろん阿部選手の守備能力が高かったからだが、同時に、当時の日本には阿部選手のようなパス能力を持ったDFが見当たらなかったからだ。最終ラインでも本職のCBにまったく遜色のない守備ができる阿部選手は、そのため、CBとして起用されたのだ。

もちろん、屈強な本職のCBに比べればサイズは劣るかもしれないが、日本国内の試合であれば阿部選手はDFとしても一流だった。

だが、結局2010年の南アフリカ・ワールドカップで阿部選手はボランチとして起用されて、日本代表のラウンド16進出の立役者となった。準備試合で結果が出ずに批判されていた日本代表の岡田武史監督は、大会直前になってチームのコンセプトを変更。それまでの4−2−3−1ではなく、4人のDFラインの前にアンカーを置いて守備に軸足を置いた戦い方に切り替えた。そして、そのアンカーの位置に阿部選手を使ったのだ。

準備試合ではアンカーとして稲本潤一選手を使うことが多かったが、本番で阿部選手が起用されたのは、やはり守備能力としては阿部選手の方が上だったからだろう(なにしろ、ずっとCBとして起用されてきたのだから……)。

同時に、2010年の日本代表には中澤佑二と田中マルクス闘莉王という強力なCBがそろっていたので、阿部選手を最終ラインで使う必要がなかったのだ。

そんなわけで、本来は優れたボランチだった阿部選手はCBとボランチという2つのポジションで起用されてきた。ずっと、本来のポジションであるボランチで使われていたら、もっと凄い選手になっていたかもしれない……。

最近では、遠藤航選手もJリーグ時代には、湘南ベルマーレでも、浦和レッズでもCBで起用されることが多かった。やはり、守備能力が高い上にパスの技術が高かったからだ。だが、遠藤が本来はボランチであるということは、シュトゥットガルトでの活躍を見れば明らかだし、今は日本代表で替えのきかない不動のボランチとなっている。

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