サッカーフットサルコラム 2021年9月9日

ブラジルとスペインの2強時代から群雄割拠へ〈FIFA フットサルワールドカップリトアニア 2021〉

サッカーニュース by 河合拓

優勝の筆頭候補となると、やはりフットボール王国ブラジルの名前が挙がる。2000年に初めてフットサルW杯に出場し、2019年に惜しまれながらも現役を引退したフットサル史最大のスター選手であるファルカンがいなくなったブラジルは、新たな時代を迎えた。スペイン1部リーグのバルセロナで活躍する2大ピヴォのフェラオとピト、ファルカンの後継者として期待を集めるレオジーニョら、攻撃のタレントの宝庫だ。

オルティス（スペイン代表）

対抗馬はやはりスペインになるが、大黒柱でもあるセルヒオ・ロサーノの負傷離脱は大きい。また、得点力にも課題を残すため、先日、日本代表との国際親善試合でスペイン代表通算200試合出場を果たしたオルティスを中心に、どれだけ結束力や守備力、戦術的な引出しを示せるかが問われる。

また、5年前に世界王者になった時、自国にプロリーグのなかったアルゼンチンは、登録16人のうち、10人が前回大会経験者。追う立場から追われる立場になったとはいえ、大会連覇を狙える戦力は整っている。前回大会2位のロシア、同3位のイラン、さらにファルカンの引退後、世界最高の選手の呼び名をほしいままにしているFPリカルジーニョを擁する欧州王者のポルトガルも語り落とせない。

2016年大会のリベンジに燃えるブラジルとスペインが、王座を取り戻すか。初優勝を果たしたアルゼンチンが史上3カ国目となる大会連覇を成し遂げるのか。それとも、第4の優勝国が誕生するのか。この熾烈な優勝争いは、今大会最大の注目ポイントだ。

文：河合拓

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