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サッカー フットサル コラム 2021年6月30日

「過度な慎重さ」が墓穴を掘る。絶好の勝機を逃した柏レイソル

後藤健生コラム by 後藤 健生
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谷本涼主審はこのプレーがよく見えなかったようで、反則の笛は吹いたものの、カードは提示しなかった。だが、ここでVARの飯田淳平からチェックが入った。

得点やPKに絡まない中盤でのファウルに対しVARが介入できるのは、「レッドカードではないか?」という疑いがある場面だけである。そして、オンフィールド・レビューを行った末にマルコス・ジュニオールにはレッドカードが提示され、横浜FMは1人少なくなってしまった。

それまでもペースを握って試合を進めていた柏にとって有利な状況が生まれたと思われた。だが、そう単純に話が進まないところがサッカーという競技の面白いところだ。

柏にとっての誤算の第一は神谷の戦線離脱だった。

5分を超える中断の間に治療を終えた神谷はいったんはピッチに戻ったものの、アディショナルタイムに退かなければならなかった。柏のネルシーニョ監督の選択は、システムなどはそのままで、同じMFのドッジの投入だった。そして、ハーフタイムにもネルシーニョ監督は動かなかった。

数的優位を得たのだから「より攻撃的に変更する」というプランも頭によぎったことだろう。しかし、それまで5−3−2のシステムがうまく機能していたからこそ、それを継続したかったのだろう。

1人少なくなった横浜FMは、当然、より守備的になる。

後半開始から中盤に喜田拓也を入れて、扇原貴宏、岩田智輝と3人のボランチを配置して、マルコス・ジュニオール退場前までの4−2−3−1から4−3−2に変更する。

「相手の攻撃をしっかり受け止めて、そこからトップを使って展開する」というこの日の柏のプランが通用しなくなったのだ。

マルコス・ジュニオールの退場以降、柏はチャンスらしいチャンスを作れなくなってしまう。もちろん、数的不利の横浜FMも有効な攻め手がなくなり、膠着状態が続く。

本来ならば、数的優位にある柏が先に何かを変えて仕掛けるべきだったのだろうが、16位という微妙な順位にある柏としては、勝点3を奪いに行くよりも、「勝点1を失いたくない」という気持ちもあったことだろう。また、膠着状態に陥ったゲームで何かを変えて逆にバランスを崩してしまうことも恐かったのだろう。

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