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サッカー フットサル コラム 2021年2月9日

クラブW杯でメキシコ勢が初の決勝進出。南米パルメイラスは過密なスケジュールの前に沈む

後藤健生コラム by 後藤 健生
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僕も両方の試合を生で観戦したが、カタールからブラジルまでの移動はかなりきついものだったことをよく覚えている。日本がそんな状態で、対戦相手のブラジルは開催国として事前合宿をしてコンディションを整えていたわけで、日本が完敗を喫するのは当たり前のことだった。

リベルタドーレス決勝のような激しい戦いの後で、あの長い移動を強いられてはコンディションが悪かったのは当然だろう。

北半球のチームが南米で戦うのが難しいのと同様に、ブラジルのチームがヨーロッパやアジア大陸で戦うのはかなり難しいことなのだ(代表の試合であれば、セレソンの大半はヨーロッパのクラブで戦っているので話は違うが)。

そのため、これまで日本や中東で開催されたクラブ・ワールドカップでは、南米代表のクラブは開幕より1週間以上前に現地入りして万全の調整を行っていた。それが、今シーズンは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で厳しい日程になってしまったというわけである。

バイエルンは飛行機のトラブルで到着が遅れたとしても、開催地がカタールだったことでかなり負担は減っている。日本開催の場合は、ヨーロッパから日本まで移動し、8時間の時差を調整しなければならず、ヨーロッパのチームは直前に到着するのでかなり厳しい移動となる。だが、カタールであれば、ドイツとの時差はわずかに2時間で済むのだ(そのため、ヨーロッパのチームはウィンターブレークなど冬場にちょっとした中断があると中東でミニ合宿を行うことが多い)。

メキシコ勢の決勝進出は初めてだが、クラブ・ワールドカップでヨーロッパと南米大陸以外のクラブが決勝に出場したことは過去に4度ある。

そのうち、2010年大会(UAE開催)のマゼンベ(コンゴ民主共和国)以外の3チームは、いずれも開催国のクラブだった(2013年のラジャ・カサブランカ=モロッコ、2016年の鹿島アントラーズ=日本、2018年のアル・アイン=UAE)。

代表チームのFIFAワールドカップでは、ほとんどの国が1週間以上前に開催国に入って気候への馴化や時差調整を行って開幕を迎える。だが、クラブ・ワールドカップでは(南米勢を除いて)どのチームも直前の現地入りが普通なので、やはり開催国に近い地域のクラブが有利なのであろう。

ちなみに、2021年大会は日本で開催される。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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