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サッカー フットサル コラム 2021年2月1日

脳震盪等による追加の交代。良いルールではあるが、混乱やトラブルが起こりそうだ……

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だから、脳震盪を起こした選手はプレーを続けさせてはならない。そして「交代を躊躇わないように追加で交代できるようにしよう」というのがIFABの決定の趣旨なのだ。

追加交代に反対すべき筋合いはまったくない。

しかし、だ。実際にこの規則を運用して混乱は起こらないのだろうか?

つい2年前までは、公式戦での交代枠は「3人まで」だった。それが、新型コロナウイルス感染症の拡大によって過密日程が強いられ、給水が難しくなったため、飲水タイムが設けられるとともに交代枠も5人に拡大された。そして、さらに延長戦に入った場合にはもう1人が交代できるようにもなっている。そこに、さらに「脳震盪等による交代」が加わると、最大で7人が交代可能ということになる。

僕は「5人交代制」の実施によって戦術の幅も広がったし、交代枠を気にせずに早い時間から選手交代のカードを使えるのでサッカーが面白くなったように感じている。だから、コロナ騒ぎが収束した後にも「5人交代制」は続けるべきだと思っている。

だが、「5人交代制」に反対している人も多い。「サッカーも、ラグビーも、本来のフットボールから、ますますかけ離れたスポーツになってしまう」というわけだ。そういう人たちにとっては「脳震盪による交代」が追加されることにはどう感じるのだろうか? あるいは、脳震盪による交代で登場したフレッシュな選手が決勝ゴールを決めてしまったら、相手チームは不利益を受けたと感じるのではないか。

ワールドカップで初めて選手交代が認められるようになったのは1970年のメキシコ大会からだ。1966年大会の準決勝、西ドイツ対ソ連戦でソ連の選手が前半のうちに負傷でプレーできなくなり、その後、西ドイツが1人多いまま戦ったため、公平性を保つために交代を認めようということになったのだ。

最初は「負傷の場合のみ」という提案だった。だが、選手が本当に負傷しているかどうかを判定するのが難しいので、結局、理由の如何によらず交代を認めることになり、そして、西ドイツのヘルムート・シェーン監督はこの交代枠を戦術的に利用して戦った。

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