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サッカー フットサル コラム 2020年12月27日

フロンターレからMVPが選出されない違和感。本当のMVPはリーグ戦を無事に終了させたすべての関係者に!

後藤健生コラム by 後藤 健生
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川崎の、ベストイレブンに選ばれた9人のうちからMVPを選べと言って100人に投票してもらったら、おそらく票はばらばらに分散してしまうことだろう。

守備の中心としてチームを支えた谷口彰悟でもいいし、サイドバックとして素晴らしいプレーをした登里享平だって候補となる。もちろん、中盤の守備の仕事を支え続けた上に、攻撃的な能力も発揮した守田英正、攻撃のリズムを作る仕事を全うした家長昭博。新人ながら独特のドリブルで川崎の攻撃に変化を付けて結果を出し続けた三笘薫……。誰もが候補のようで、また誰か一人を選ぶことも難しい。

何年か前だったら、強い川崎のシンボルは中村憲剛以外に考えられなかった。パスを回し続ける川崎の中で、一発のパスで局面を大きく変えて攻撃のスイッチを入れるのはいつも中村だった。一昨年の川崎の優勝時にMVPに選ばれたのは家長だった。こちらも、あの時の家長の絶対的な存在感を考えれば、誰もが納得する受賞だった。

だが、今シーズンの川崎にはそういう誰もがMVPと納得させる選手がいないのだ。

だれもがあの頃の中村憲剛のようだったし、また、誰もが一昨年の家長のようだった。家長自身もあの年と同じような活躍ぶりだったが、しかし、今年のチームの中ではけっして突出した存在でなかった。中村は昨年の大けがから回復して、ようやく復帰したと思ったら、突然引退を表明というサプライズをもたらしてくれた(本人は考え抜いた後の決断だったのだが)。したがって、プレー時間も少なかったため、ベストイレブンにも選出されなかったが、もし、全盛期の中村憲剛がいたとしても、今年のチームの中では一人だけ突出した存在とは見えなかったことだろう。

それほど、すべての選手がレベルが高く、一人の選手が守備の仕事も組み立ても、そしてフィニッシュもあらゆる仕事をこなせるスーパーなチームだった。

たしかに、川崎からMVPを選ぶことは非常に困難な作業になってしまう……。僕も「誰かMVPを選べ」と言われたら、たぶん困惑してしまったことだろう。「だから、オルンガ」という選択もありうるのかもしれない。

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