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サッカー フットサル コラム 2020年7月22日

原博実のスペイン紀行

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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今回は厳選した4つのロケの模様をお届けする。一番古いものは、FC東京が行った2004年のラ・コルーニャ遠征にスタッフが帯同した“遠征記”。僕にとっては人生で初めての海外ロケであり、いろいろな意味で強烈な記憶として、頭の片隅に刻まれている。

当時も話題を呼んだ“赤いトラック野郎”も収録した。まず駐車場にあんなトラックの前方部分だけが置いてあるインパクトが強過ぎたことと、それがワルテル・パンディアーニの“自家用車”だったという衝撃の事実も含めて、とにかく面白かった。

実はあの話には後日談がある。“赤いトラック野郎”から8年後。その頃はビジャレアルでプレーしていたパンディアーニに、再びインタビューする機会があった。8年前に父親とカメラの前で恥ずかしそうな表情を浮かべていた長男のニコラスくんは、ビジャレアルの下部組織でプレーしており、そのニコラスくんにもマイクを向けると、なんとラ・コルーニャでのインタビューを覚えていたのだ!こうやって海外でも『Foot!』の記憶が結び付いていったことは、番組の大きな財産だ。

「ペップ・グアルディオラのお宅訪問!」もなかなかパンチの利いた映像だろう。スペインには“NOVA JIKA”という最強のコーディネート会社があり、そこの敏腕コーディネーターが実現に導いてくれた企画。現役を引退したばかりのペップが、自宅でくつろぎながらインタビューに応じる姿は、今から考えてもとんでもなく貴重なものだった。

僕は原さんと3回もスペインへご一緒する機会に恵まれた。唯一今回のセレクションでご紹介していないのが、2006年1月のロケ。個人的には一番印象深いのがこの時である。なぜかと言えば、現地に着いて2日目の昼に“事件”を起こしてしまったから。何とカンプ・ノウのカフェで撮影用のビデオカメラを盗まれたのだ。

過去2回は先輩のディレクターが同行していたため、初めて原さんと2人でスペインを回ることを任され、気合を入れて臨んだロケの、まだほとんど何も撮影していないようなタイミングでのあり得ないミス。我がことながら当時の自分の心境は察して余りある。傍目から見ても、相当落ち込んでいたのだろう。

NOVA JIKAにあった民生用のビデオカメラを借りて、何とか進めていったロケも終盤に差し掛かろうとしていたある日。たまたまコーディネーターの女性と2人になった際に、彼女がそっと教えてくれた。「カメラを盗まれた日に原さんが、『アイツも落ち込んでるだろうから、ここからはいつも以上に明るく過ごしてやろうよ』っておっしゃったんですよ」。

薄々は感じていた。経験の浅い、しかも信じられない失態を犯した僕を、ことあるごとに気遣ってくれていたことを。でも、本人はそんなことを口にすることもなく、いつも通りに楽しく、明るくカメラの前に立ってくれていた。その姿にあの時の自分がどれだけ救われたことか。

きっと監督をされていた時も、こんな感じだったはずだし、Jリーグの副理事長となった今も、こんな感じなのだと思う。自然体で、気取らず、でも、周囲のことは完璧に把握して、ちゃんと気遣ってくれる。だから、みんな原さんを愛してやまない。どの会場で見かけても、原さんの周囲には人が集まってくる。どこまでも太陽のような人だと思う。本人はきっと何の意識もしていないのだろうけれど。

スペインの気候や風土と原さんが凄くマッチしているとは、以前から強く感じてきた。今はお仕事が非常に忙しいから、すぐにそんなことにはならないと思うけど、ひょっとすると将来はスペインに移住しちゃうんじゃないかと、何となく予想している。一緒に行ったマジョルカ島、良い所でしたよね。あのあたりなんてどうですか?そうなったら、必ず遊びに行かせてくださいね。

文 土屋雅史(J SPORTS)

土屋 雅史

土屋 雅史

Jリーグ中継担当プロディーサーを経て、デイリーサッカーニュース Foot!を担当。

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