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サッカー フットサル コラム 2020年7月15日

対戦相手はけっして「敵」ではない。大事にしたい、観客の拍手に包まれたスタジアムの空気

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だから、拍手に包まれたスタジアムは平和で温かい雰囲気に包まれていた。アウェー・チームの選手が負傷して倒れたり、担架に乗せて運ばれていく時、普段のJリーグだったらブーイングが起こったりする。だが、今はスタンドからは拍手が聞こえてくるのだ。アウェー・チームのサポーターはいないはずなのに、だ。

そう、今はアウェー・チームという存在は「対戦相手」なのであって、決して「敵」ではないのだ。一緒に新型コロナウイルスと戦って、感染症の拡大を防ぎながらJリーグという文化を守るために戦っている同志なのだ。

イレギュラーな形の今シーズン。もちろん試合の勝敗や優勝争いは大事だが、それよりも共に手を携えて無事に試合を消化してシーズンを成立させるために協力することの方が大切なのだ。

そんな雰囲気のJリーグ戦はとても素敵だと思う。

まだ人数は大幅に制限されているものの、サポーターが戻ってきたスタジアム。今シーズンはそんな楽しみ方をしていきたい。

ところで、音響装置を使ってホームクラブのサポーターソングやチャントを大音響で響かせているスタジアムもある。無観客の時は、そんな人工的な音も選手たちの励みになったのかもしれないが、実際にサポーターが返ってきたのだから、もうそんな音声は不要ではないか。サポーターたちの温かい拍手をかき消してまで大音量で流す必要はない。今は、拍手に包まれたスタジアムを満喫したいものだ。

そして、できるだけ早く大声を出し、相手チームに対してブーイングの嵐を浴びせかけるいつもの光景が戻ってきてほしいのはもちろんだ。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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