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サッカー フットサル コラム 2020年3月1日

イングランド勢が苦戦したCLのラウンド16。イングランド・サッカーは転換期を迎える時期なのか……

後藤健生コラム by 後藤 健生
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もともと英国は欧州大陸諸国と比べると外国人の入国に厳しい国だった。たとえば、EUに属している間も、英国は域内の出入国の自由を決めた「シェンゲン協定」に参加していなかったので、EU域内から入国する際も厳しい入国審査が行われていた。

サッカー選手の移籍についても英国は制限を加えている。日本人選手がイングランドのクラブと契約しても、代表歴などの条件が整っていないために労働許可が下りないというケースをよく見かける。

だが、EU加盟国のパスポートを持つ選手の場合はなんの規制も受けなかった。

1995年の欧州司法裁判所での判決(ボスマン判決)によって、サッカー選手についても「労働者の移動の自由」の原則が適用されるようになったからだ。EU国籍を持つ労働者は国境を越えて任意の国で働くことができるという原則だ。EU加盟国の選手は英国の労働許可を受けなくてもプレミアリーグでプレーできたのだ。

そして、テレビ放映権料の高騰によってイングランドのクラブは豊富な資金を手にしていた。イングランドの中堅どころでも欧州大陸のビッグクラブ並みの財政力があったから、イングランドのクラブは多くの優秀な外国人選手と契約できたのだ。

だが、英国がEUを離脱した以上、「労働者の移動の自由」の原則は適用されなくなる。今後、外国人選手についてどのような規制が行われるようになるのかはまだ何も決まっていないが、これまでのように自由ではなくなるのは間違いないだろう。

さて、今シーズンのCLのラウンド16でイングランド勢の唯一勝利を手にしたマンチェスター・シティだが、ご承知のようにUEFAからファイナンシャルフェアプレー(FFP)違反を指摘されており、2月14日にはUEFAが3000万ユーロ(約36億円)の罰金と来シーズンから2年にわたるUEFA主催大会への出場禁止を発表した。クラブ側はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対して異議を申し立てたが、今の段階では来シーズンはCLに出場できなくなる可能性が高い。

低迷していたマンチェスター・シティがイングランド最強クラブの一つとなったのは、2008年にアラブ首長国連邦(UAE)の投資グループ「アブダビ・ユナイテッド・グループ(ADUG)」からの投資を受け入れたことによるものだ。そして、同グループの傘下にあるエティハド航空がクラブのメインスポンサーになっている(「エティハド」はアラビア語で「ユナイテッド(連合)」の意味)。そのエティハド航空からのスポンサー料が水増しされていたというのが今回のFFP違反の内容だ。

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