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サッカー フットサル コラム 2019年12月22日

釜山での完敗は必然の結果。E-1選手権の将来は見直しの時期に来ている

後藤健生コラム by 後藤 健生
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東アジア最強の座を争う日韓両国はヨーロッパ組、つまり代表の主力を招集できない。それに対して、中国代表は国内組ばかりだから最強メンバーを組めるはずだが、中国も鄭智や武磊などのベテラン勢や帰化して代表入りしたエウケソンは招集外。マルチェロ・リッピ監督が退任して、中国サッカー界のレジェンドの一人、李鉄が監督に就任したが、あくまでも暫定扱いで、準備不足は明らかだった。そして、予選を勝ち抜いてきた香港は政治的な意味では注目されたが、チーム力ははるかに下だった。

そんな大会に最強チームを組んで優勝しても、たしかに意味はないとも思える。

かつて、「ダイナスティーカップ」あるいは「東アジア選手権」と呼ばれていた時代、この大会は東アジア諸国のプライドを懸けたヒリヒリするような戦いが繰り広げられていたものだ。だが、中国、北朝鮮の弱体化で日韓両国の力が圧倒的なものとなり、しかも両国の主力選手がヨーロッパで活躍するようになったために、東アジア連盟主催のこの大会の注目度は小さくなってしまった。実際、最終日の日韓戦には3万人近い観客が集まったものの、他の試合はすべて1万人以下の観客数だった。

こうなってくると、各国代表の厳しいスケジュールを縫ってこの大会を行う意味もなくなってきているように思えてくる。何かを変えなければいけない。

たとえば、年齢別の代表による大会にするのも一案だろう(U20代表の大会とU17代表の大会、女子の大会を同時並行的に行う)。あるいは、この大会を6月に開催することによって日韓両国のヨーロッパ組が参加できるようにすれば、スターが揃うビッグイベントにすることもできる。「トッテナム・ホットスパーのスターとリバプールのスターの対決」にでもなれば、イングランドのメディアですら興味を示すかもしれない。

E-1選手権。その将来について、見直す時期に来ていることは間違いない。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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