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2失点したと言っても、2点ともPKによる失点だったのだから、守備は非常によく機能していたと言っていい(2度のPKはかなり厳しい判定で、とくに2度目の立田悠悟のハンドは至近距離でコースが変わったボールが腕に当たっただけで、明かな誤審)。
こうして、しっかり守っていた日本だったが、攻撃面ではなかなかボールがつなげずに苦しんだ。1対1での競り合いでもう少し勝てないと、相手陣内深くまで持ち込むのは難しい。シャドーに入った三好康児と食野亮太郎は、一度ボールが収まるとキープもできたし、ドリブルで勝つ場面も多く作れた。だが、そこで前線のスペースに走るワントップの小川航基へのパスがつながらず、結局、アウトサイドの選手を使うか、あるいは1人で持ち込もうとしてDFをかわしても2人目で奪われるような場面が多かった。もう少し早いタイミングで小川の動きを見て、パスを出せるようにできないものか……。なかなかボールをもらえない小川は、チェイシングの疲れもあって、最後はプレー精度が落ちてしまった。
FWで攻め崩せなかった日本の攻撃陣だったが、それを救ったのがMFの2人。田中碧と中山のミドルシュートだった。
いずれも、ペナルティーエリア外からのミドルシュート。チャンスは作りながらもシュートを枠内に飛ばせなかったブラジルの攻撃陣と対照的に、シュート技術で日本が上回ったあたりは時代の流れを感じざるをえない。つい、10年ほど前まで「ボールはキープできても日本人はシュートが下手」とか「そもそも日本人はシュートを撃たない」などと言われていたのがウソのような見事なミドルだった。
とくに、1点目の田中のシュートは右足アウトにかけてタイミングをズラしてのシュートで、ブラジルのGKは一歩も動けなかった。
3点目は相手GKのミスキックを拾ったFW陣がつないで生まれたこぼれ球を拾った中山が強烈なミドルシュートを突き刺したもの。守備で大きな貢献をした中山への神様のご褒美のような得点だった。
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