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そこでワールドカップ予選の試合をオリンピック代表の強化に使いたいのだ。2次予選の対戦相手国を見れば、オリンピック代表の強化にはうってつけの相手ともいえるし、ワールドカップ予選であれば森保監督はあらゆる選手を招集できる。
たとえば、来年の3月までに2次予選突破を決めてしまえば、6月のタジキスタン戦、キルギス戦は完全にオリンピック代表の強化試合として使えるだろう。
今回のミャンマー戦でベストメンバーを組んだのには、いくつか理由が考えられる。
まず、9月にはA代表の活動と同時にU−22代表の遠征が組まれているので、U−22代表の主力であり、A代表ではない選手たちがプレーする機会はそちらで保証されているからだ。A代表に招集しても出場機会が与えられないというよりも、U−22代表として試合に出た方がいいのは間違いない。
ミャンマー戦でベストメンバーを組んだ2つ目の理由は、いかに格下のミャンマーが相手とはいえ、なんといっても予選の初戦であり、プレッシャーのかかる試合となるからだ。ここは、ベストメンバーを組んで、しっかり結果を出すことが重要というわけだ。初戦で確実に勝点3を取っておけば、それこそ今後のワールドカップ予選をU−22の選手のテストのために使うことができるようになる。
パラグアイ戦も重要だ。
2次予選勝ち抜きも重要だが、その先の3次予選、あるいはカタール・ワールドカップを見据えればA代表自体の強化も重要だからだ。そのためには、ワールドカップ予選がない日に行われる強豪相手の親善試合は、ぜひA代表のベストメンバーで戦っておきたいはずだ。
後藤健生
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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