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サッカー フットサル コラム 2019年5月20日

【FIFA U-20ワールドカップ 日本代表インタビュー】“日本人でも戦えること”ではなく、“日本人でも世界で勝てること”を証明したい~湘南ベルマーレ・鈴木冬一~

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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ベルマーレの守護神を務める秋元陽太は、ルーキーについてこういう印象を抱いている。「ああいうふうに見えて凄く頭がいいんじゃないかなと。ちゃんと要領をわかっているというか、意外に見ている所は見ているんですよね。ボーッとしてそうで(笑)、意外に感じ取っているんだなっていうのは、プレーを見ていて思っています」。後輩を語る先輩の視線は優しい。「個人的にも凄く応援している選手ですし、物怖じしない性格だとわかっているので、それも含めて本大会での活躍が凄く楽しみです」。ベルマーレを取り巻く皆が、まだ緑と青を纏って数か月の18歳に小さくない希望を寄せている。

鈴木自身はU-17ワールドカップで世界を経験しているが、それより前から彼の意識の中で世界は常に身近にあった。「以前から世界の強豪と対決していたので、U-17ワールドカップの時から別にそんなに遠いものではないと思っていましたし、A代表が経験したワールドカップでも、どこが勝つかわからないような戦いが数多く行われていて、僕たちが勝ったら下克上って言われるかもしれないですけど、僕自身は全くそんなことも思っていないですから」。

気負いなく出てくるフレーズに、自然と湧き出てくる自信が滲む。「この大会は今後のサッカー人生の中でも凄く大事な大会だと思いますし、やるからには優勝を目指してやりたいですし、“日本人でも戦えること”を証明するんじゃなくて、僕たちは“日本人でも世界で勝てる”ことを、日本で見ている人全員に思ってもらえるような大会にしたいので、しっかりと世界に真っ向勝負でぶつかりたいなと思っています」。思わず期待したくなる空気が、この男には間違いなくある。

曺監督はこんなことも話していた。「冬一は手元に置いてみてわかる良さがあるんだよね。高校の時はあまりわからなかった部分も、ベルマーレで一緒にやってみて、『ああ、こういう良さがあるんだな』って」。今回の代表において、あるいは現時点での立ち位置はそれほど高くないのかもしれない。それでも曺監督の言葉を想えば、大会が進むにつれて鈴木の存在感が日に日に増していくような気がしてならない。半年前からは想像できない自分にまで辿り着いた彼だからこそ、世界の舞台で人一倍眩い輝きを放つ瞬間がきっと来るはずだ。

最後に聞いてみる。「自分に自信はありますか?」。即答だった。「自信、ありますね。この湘南ベルマーレに来て、自信は付きました。」。湘南の地で得た手応えと、無限の可能性と。未来を懸けた鈴木冬一の大いなる挑戦が幕を開ける。

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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