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川口の、食事に気を使って体重の管理を徹底するストイックな姿がよく紹介されるが、体の管理と同時に、彼は心も整えていった。
大スターであるにも関わらず、川口は取材者にも気を使うとても謙虚な選手としても知られる。ある時、僕は雑誌記事の中で川口のプレーを批判した。たしか、ボールを奪った後の展開力に関することだったように記憶している。後から聞くと、川口自身もその記事を読んで気にしていたそうなのだ。その後、何年か経ってから同じ雑誌で僕が彼の成長を評価して好意的な記事を書いたら、川口はその時になって編集部を通じて僕にも挨拶を送ってきたのだ。
今シーズン限りで引退するという川口能活が、これからどんな道を歩んでいくつもりかは知らないが、川口能活に日本の若いGKを育ててもらうことはできないものか……。
GKの育成は、日本のサッカー界にとっては喫緊の課題なのである。今の日本代表にワールドクラスのGKがいたとすれば、マジで日本代表はワールドカップの上位を目指すことができるはずだ。
いや、コーチという形式にこだわらなくてもいい。
あれだけ濃密な選手としての経験を積んだのだから、どんな形にしても、その財産をうまく若い世代に伝えていってほしいのだ。GKの技術を教えられる優秀なコーチは他にもいるだろうが、あれだけの修羅場をくぐり、4度のワールドカップに出場した経験を伝えられるのは彼しかいない。
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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