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サッカー フットサル コラム 2018年10月17日

序列にみる移籍のススメ。試合に出られなければ意味がない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ダニー・ドリンクウォーターも苦しい立場に追いやられた。チェルシーの中盤はジョルジーニョとエンゴロ・カンテが固定され、もうひとつのポジションをマテオ・コバチッチとロス・バークリーが激しく争っている。負傷が影響したとはいえ、あのセスク・ファブレガスでさえチーム内の序列は高くなく、イングランド代表としてロシア・ワールドカップの出場したルベン・ロフタス=チークの居場所もなくなりつつある。

こうした状況を踏まえると、ドリンクウォーターは中盤の最下層だ。戦術理解度をサッリ監督に疑問視されたとの情報も伝わってきた。プレミアリーグはおろか、ヨーロッパリーグや国内カップ戦でも試合に出場できるチャンスは少ない、と考えられる。昨シーズンはわずか12試合に終わった。監督が代わったにもかかわらず、夏も移籍候補に挙げられた。もはや構想外、といって差し支えないだろう。

しかし、ドリンクウォーターはまだ28歳だ。その運動量を欲するチームは必ずある。ケイヒル同様、チェルシーにこだわる必要はまったくない。

また、アントニオ・バレンシアが急速に衰え、ディオゴ・ダロトが経験不足だというのに、ベンチにすら入れないマッテオ・ダルミアン(ユナイテッド)、ジョー・ゴメスやトレント=アレクサンダー・アーノルドといった若手に圧されつつあるナサニエル・クライン(リヴァプール)、マウリシオ・ポチェッティーノの信頼をつかみ損ねたムサ・シソコ(トッテナム)なども、冬の移籍を視野に入れつつあるのではないだろうか。

ベンチを温めるぐらいなら、週給ダウンは覚悟のうえで新しい世界にチャレンジすべきだ。試合に出られなければ意味がない。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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