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サッカー フットサル コラム 2018年6月13日

パス・サッカーを求める西野監督たち それは、本当に日本の伝統だったのか?

後藤健生コラム by 後藤 健生
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そして、スコットランド人の影響でチェコやハンガリーでパス・サッカーが発展。1920年代にはハンガリーのチームがアルゼンチンに遠征。それまでのイングランド・スタイルのサッカーをしていたアルゼンチン人もそれを見てパス・サッカーを始める。今のアルゼンチン・スタイルの原型だ。

日本で初めて理論的にサッカーを教えたのは、ビルマ(現ミャンマー)人留学生のチョウディンだった。ビルマは当時英国の植民地で、とくにスコットランド人が数多く赴任していたらしい。そのスコットランド人にサッカーを教えられたのがチョウディンであり、彼は各地の中学、高等学校にコーチとして招かれ、日本中でパス・サッカーを教えたのだ。

そして、第2次世界大戦前には日本人よりフィジカルの強い朝鮮のチームに対抗するために、そして戦後は欧米チームに対抗するために、日本はパス・サッカーを武器にしてきた。1960年代から70年代にかけて育成の遅れによってレベルが低下した時期に蹴って走るサッカーが全盛になったこともあったが、基本的には日本サッカーは100年近くもパス・サッカーを追及してきたのだ。 もちろん、過去がそうだったから、これからもそうすべきだというのではない。ただ、歴史的事実は踏まえた上で議論を進めてほしいと思っただけである。

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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