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しかし、その次の15分間では、このバランスがリヴァプールに傾倒しすぎた。レアル・マドリーは守備時にイスコがサイドハーフに入り、4-4-2のブロックを形成する。攻撃のフリーマンは、守備のフリーホールになりやすく、イスコの箇所からリヴァプールの強力なサイド突破を許した。一長一短のバランスだが、レアル・マドリーは時計の針が進むにつれてデメリットが出るようになり、リヴァプールの攻撃を受けすぎていた。
そんな矢先……。前半31分、サラーの負傷が流れを激変させる。
3トップの並びがララーナ、フィルミーノ、マネに変わると、リヴァプールは守備のスタート位置が一段下がった。それ以前は、3トップが相手ビルドアップの起点にプレスをかけ、その間のコースを中盤3人が切り、4-3-3を保っていたが、サラー交代後は4-5-1気味で、前に押し返すきっかけをつかみにくく、守備ブロックが一段下がっている。
これにより、レアル・マドリーは両サイドバックが高い位置を取り、形勢は変わった。最初は、リヴァプールがあえてペースを落としたのかと考えたが、試合後のユルゲン・クロップのコメントによれば、サラーの負傷で選手がダメージを受け、勢いを失ったことが主因のようだ。スコアレスとはいえ、試合の先行きに不安を覚える、前半終わりの15分間だった。
後半に入ると、リヴァプールはもう一度、高い位置からプレスに行く意識を取り戻す。しかし、一方のレアル・マドリーもアグレッシブに行き、後半3分にはショートカウンターからイスコが決定機を迎えた。ボレーシュートを打つが、クロスバー直撃。この場面は、GKカリウスの飛び出しが利いていた。フリーのイスコに対し、身体で壁を作ってコースを狭め、イスコに難しいシュートを強いた。セーブはしていないが、ナイスセーブだ。
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