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サイクル ロードレース コラム 2022年8月4日

【Cycle*2022 ツール・ド・フランス ファム:レビュー】ファンフルーテンが伝説級の走りで記念すべき第1回大会制覇「これが、もっと先へとつながる、大きな出発地点となって欲しい」

ツール・ド・フランス by 宮本 あさか
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イエロージャージのフォス

イエロージャージのフォス

ちなみに2022年ツールのポイント賞は、男女ともに、「大会2日目からマイヨ・ジョーヌを数日間」着て、「ユンボ・ヴィスマ」所属で、「2日目から最終日までマイヨ・ヴェール首位ぶっちぎり」。同国オランダ人出身の23歳ウィーベスから受け継いだ黄色い財産を、最終日前夜にやはり同国の39歳ファンフルーテンに引き渡すまで、35歳フォスは5日間に渡って守り続けた。しかも第1ステージから第6ステージまで、すべて区間5位以内、うち区間優勝2回という驚異の安定性を見せつけ、最後にはエバーグリーンの「緑」に染まった。

つまりこのフランス一周は、オランダの祭典でもあった。デンマーク人のセシリーウトラップ・ルドヴィグとスイス人マーレン・ローセルが区間を1つずつ制し、総合表彰台の上から3番目にポーランド人カタジナ・ニエウィアドマが立ったのを除けば、区間も4賞ジャージもすべてオランダ人!

大会7日目、行く手には3つの1級峠が立ちはだかっていた。女子自転車レース史上でも稀に見るほどの難関コースの、しかも1つ目の峠プティ・バロンで、ファンフルーテンと25歳デミ・フォレリングが前方へと抜け出した。オランダの現女王と次世代エースの、手に汗握るランデブー。

「遠くからアタックすること、これが私のスタイルなんです。それにできる限りタイム差を開きたいと思ったら、最初の峠からアタックする必要がありました」(ファンフルーテン)

大会初日に胃腸の不調を覚え、第6ステージ終了時点で1分28秒差の総合8位に沈んでいたファンフルーテンは、強い覚悟を抱いていた。2019年の世界選手権で105kmもの独走を成功させたことがある。下見を済ませていたから、この先に待っている厳しさも十分に理解していた。決して恐れてはいなかった。残り62km、2つ目の1級プラッツァーヴァーゼルで、大ベテランはただ1人飛び出した。

3つ目の1級グラン・バロンをも単独先頭で乗り越え、フィニッシュ地に笑顔で飛び込んだ時には、フォレリングに3分26秒差を、3位ルドヴィグ以下に5分16秒もの大差をつけていた。わずか20日前にジロのマリア・ローザを獲得したファンフルーテンが、ツールのマイヨ・ジョーヌに袖を通した。

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