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【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第18ステージ】《同盟》で掴んだ勝利!ドリース・デボントが人生初の区間制覇「今日の逃げの仲間たちを、心から尊敬する」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかさらに周回に入ると、決して純粋なるスプリンターチームではないUAEやDSMのアシストたちは、枚数が不足気味になってきた。代わりにシモーネ・コンソンニとダヴィデ・チモライという2人のスプリンターを有するコフィディスが、時には作業に加わった。そして、どんな時も、ウルフパックの面々が無我夢中で前を引き続けた。
残り5kmで差は55秒。前の4人の連携は決して乱れなかった。一瞬でも顔を見合わせれば、すべてが台無しになることは、きっと経験から誰もが分かっていた。
「作戦開始前に話し合って決めた約束を、4人全員が守った。ひたすら全力で踏み続けた。誰も力を抜かなかったし、誰も抜け駆けしなかった。今日の逃げの仲間たちを、心から尊敬する」(デボント)
残り3kmで37秒。ぎりぎりの吸収を成功させた第13ステージは、この時点で25秒差にまで詰めていた。残り1kmで21秒。もはや逃げ切りは間違いなかった。
ジロの3週目には、しばし平地で、予想外の勝者が生まれる。2015年大会は最終日に2人きりの逃げが9秒差で逃げ切り、2019年第18ステージには3人の逃げがライン上ぎりぎりで競り勝った。そして2022年のこの日は、プロトンを4人で跳ね除けた。
4人で争われたスプリントフィニッシュ
「顔を見合わせる時間が少しはあったはずなのに、それさえほとんどしなかった。ただ一番速いコルトに誰もがプレッシャーをかけ、そしてアッフィニが早いタイミングで加速を切った。僕らはフェアであり続けた。真正面からスプリントを争ったんだ」(デボント)
まるで永遠のように感じられたというスプリントを制して、デボントが人生2度目のグランツールで、人生初めての区間勝利をもぎ取った。アルペシン・フェニックスにとっては今大会区間3勝目。グルパマがデマールで3勝なのに対して、「2部チーム」のアルペシンは、異なる3人で3勝を手に入れた。
14秒後にメイン集団はラインへとなだれ込んだ。第11ステージを制した際に、「第18ステージのほうが地元に近い」と語っていたダイネーゼは、5位で甘んじた。デマールは半分流しつつ6位。カヴェンディッシュは8位で、ガビリアは9位で、今大会最後のスプリントを終えた。
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