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サイクル ロードレース コラム 2022年5月19日

【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第11ステージ】急遽エースを務めた24歳アルベルト・ダイネーゼが母国で歓喜!「なにが起こったのかいまだに理解できないし、信じられない」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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2022年イタリア一周で、ついにイタリア人選手が両手を挙げた。24歳ダイネーゼにとっては待望のプロ3勝目。初めてのグランツール区間勝利であり、初めてのワールドツアー勝利であり、プロとして初めて母国イタリアで手にした勝利だった。なにより「世界最強の1人」として尊敬するカヴェンディッシュや、「憧れのスプリンターの1人」であるデマールをついに破ったのだ!

ちなみにこの第11ステージはダイネーゼがスプリントを切る予定ではなかった。実はDMSは開幕前に、チーム所属の2人のスプリンターの役割分担を、明確に発表していた。それが「スプリントチャンスの最初の3回はダイネーゼがエースで、次の3回はケース・ボルがエース、ただしダイネーゼが1勝したら3回に達する前にボルにエース交代」というもの。だから今回はボルがスプリントの予定だったのだ。

アルベルト・ダイネーゼ

アルベルト・ダイネーゼがステージ11を制した

「今日は僕の担当日ではなかったんだ。でも最終盤にケースから『調子が良くない』と言われたから、役割を入れ替えた。僕だって昨夜はよく眠れずに、寝起きは最悪だった。だけど今日のような日だって自分を信じ続ければならないと分かっていた。エースを任されてからは、できる限りリラックスするよう心がけた。そして最後にはすべてが上手く行った」(ダイネーゼ)

自分を強く信じ続けられたのはロマン・バルデのおかげでもあるという。ステージ後には総合3位から4位に一歩後退することになるフレンチクライマーが、最後のコーナーまで発射台役を務めてくれた。

「ロマンはいつだって僕を信じてくれた。たとえ僕自身が、自分を信じられない時でさえも、彼は『トライしてみよう』って声をかけてくれた。だから本当にスペシャルな気分なんだ」(ダイネーゼ)

そのバルデはたしかに総合順位はひとつ下がったけれど、総合首位とのタイム差14秒自体は変わっていない。また2位から3位に落ちたジョアン・アルメイダも、マリア・ローザまでの距離は12秒のまま。もちろんすべてはカラパスがボーナスタイム3秒を取った影響だ。またカラパスとアルメイダは同じ12秒差ながら、第2ステージの個人タイムトライアル時の「コンマ以下」のタイムを比較し、「コンマ34」のカラパスが、「54」のアルメイダを上回り総合2位につけている。

203kmのコースを、平均時速47.015kmで駆け抜けた日の終わりに、フアン・ロペスはマリア・ローザ着用日数を8日間に伸ばした。また他の3色のジャージにも変更はなかった。ただ前日の歴史的な勝利で、ポイント賞首位まで3ポイント差に迫ったビニヤム・ギルマイが、表彰式の事故で左目を痛めたせいで大会を去った。2位にはカヴェンディッシュが浮上したが、首位デマールとの差は77ポイントと極めて大きい。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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