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【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第6ステージ】フランス人としての大会史上最多勝利を更新したデマール「本当にギリギリだったね。今日は僕に勝利が微笑んだ」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかちなみに偶然か必然か、トーマス・デヘントが山岳で3位通過を果たしている。初日の第2中間ポイントでも、たまたま先頭にいて同じように3位通過、また前日の第1中間でも、最後の1枠にするりと滑り込んでいる。
ところどころで小さな争いが見られた以外は、プロトンは相変わらず優雅な午後を過ごし続けた。タイム差は最大5分15秒しか許さなかったものの、その後は延々と3分半から4分半ほどでつかず離れず。それでもフィニッシュまで50kmを切ると、ほんの少しずつ速度を上げていった。
「眠り込んでしまいそうになるくらい、静かなステージだった。フィニッシュに向けてちゃんと気持ちを上げられるのかな、と逆にストレスも感じたほど。でも残り距離を示すパネルを目にすると、自然にアドレナリンが湧き上がっていった。50km、40km……と徐々に集団内の緊迫感は増した」(デマール)
こうして残り29km、実に141kmにも渡って孤独な旅を続けたローザを、ようやく回収した。ほとんどエネルギーを使わずに済んだプロトンは、とてつもなくフレッシュなまま、最終スプリントへと突き進んだ。
残り3.5kmで大きなロータリーをこなした後、道はひたすら真っ直ぐだった。複数のスプリンターチームが、入れ替わり先頭を争った。なによりラスト1kmのアーチを抜けると、道路の左端で、グルパマ列車が猛烈な伸びを見せた。あらゆるライバルが、まるで吸い寄せられるように左に流れ、デマールの後輪を奪い合った。
「500mまでは最高の状況で列車を走らせていた」と、デマール本人も後に振り返った。「でも、その直後、自分がワンタイミング遅れを取ったことに気がついた」とも語る。前日は最終発射台を務めたラモン・シンケルダムが500mで脇に逸れ、本来の最終発射台であるジャコポ・グアルニエーリが加速を始めたその時、モルコフがカヴェンディッシュを引き連れて猛烈に駆け上がっていったのだ。しかも、カヴは、そのまま残り250mからロングスプリントを打った!
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