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ティレーノ〜アドリアティコ 第1ステージ を制したフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)
「チームカーに何台スペアバイク積んでるねん!」
ティレーノ〜アドリアティコ第1ステージの個人タイムトライアルを視聴された方はきっとテレビ画面に向けてこうツッコんだはず。トップタイムで優勝したフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)の後ろを走るメルセデスのルーフキャリアには、所狭しとバイクが積まれていたのです。
「ああ、重要な選手だから、念には念を、きっとメカトラが連続して発生した時のために何台もスペアバイクを積んでるんだ」と自身を納得させた方もいらっしゃるかもしれませんが、13.9kmの個人タイムトライアルで何回もバイク交換している時点でステージ優勝に絡めないのは明らか。実は、密なバイク積載の裏には戦略的な理由があったんです。
フィリッポ・ガンナ(IGD)がトップタイムを更新
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) March 7, 2022
15'17"(平均時速54.6km)
Cycle*2022 ティレーノ~アドリアティコ 第1ステージ
【LIDO DI CAMAIORE 〜 LIDO DI CAMAIORE TISSOT ITT】13.9km
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/J13zpXXgRQ#TirrenoAdriatico #jspocycle pic.twitter.com/1ERpRH6Hl2
ずばり、少しでもガンナが速く走れるようにするため。「え?スリップストリームに入るわけではないのに?」と疑問に思うかもしれませんが、しっかりと意味があるのです。ものすごくざっくり分かりやすく説明すると、チームカーが前方の空気を押し出すため、その前を走るライダーにかかる空気抵抗が軽減されるという理論。もちろんチームカーの抵抗が大きければ大きいほど(バイクを積めば積むほど)、そしてライダーとの距離を詰めれば詰めるほど軽減率が下がるので、スペアバイクを満載したチームカーがUCIルールが定めた10mギリギリの車間距離をとって煽り運転状態(日本で言うところの車間距離不保持違反状態)で走行していたのです。つまり中継用モーターバイクがライダーのすぐ後ろを走っている場合は損をしているということになります。
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